野菜&果物の美養栄養学

野菜ソムリエ上級プロが、野菜や果物のお話とレシピ、ダイエットなど「食と健康」「食と美養」情報を発信するブログです。

空腹ホルモンダイエット18~食べる順番を意識してみよう

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空腹ホルモンダイエット

[準備編]1週目 食べ過ぎるクセを治そう!

■7日目 食べる順番を意識してみよう

近年流行のダイエットは“食べる順番”を意識したものが多くなりましたね。単なる流行のダイエットではなく、栄養学的にも理に叶っていて、医療の現場でも治療食に活かされるようになってきました。

まず食べる順番として、最初に野菜や海草などの食物繊維、次にお肉や魚といったタンパク質(脂質)食品、最後に炭水化物であるご飯やパンを食べるという順番です。糖質オフの観点からもこの順番で食事をすると、食後高血糖を招きやすい炭水化物類の摂取が最後なので、血糖値の急上昇が防げて理想的です。

空腹時に、いきなり炭水化物やスイーツなどを食べてしまうと、血糖値が急上昇してしまい、その後急降下します。その時にインスリンが過剰分泌されるのです。インスリンは高血圧や糖尿病などの懸念事項だと思われがちですが、脂肪細胞を増やしてしまうので、太る原因につながるのです。食事の量を減らしているのに、痩せない人は、食べる順番も見直してみましょう。

ダイエット中だからと、パンやおにぎりのみで小食にしているつもりでも、炭水化物は血糖値の乱高下が起こるので、少量でもインスリン分泌と共に脂肪細胞を増やしてしまっているのかもしれません。必ず、最初の一口だけでも野菜を食べるようにしてください。しかし、芋類やカボチャは加熱すると炭水化物に変わってしまうので、食べる順番は最後の方に回しましょう。

野菜から先に食べるメリットは、糖質オフだけに限らず、次に食べるものの消化を促しやすくすることもあります。お肉や魚類はGI値(血糖値上昇指数)としては低い食品になりますが、空腹時にいきなり食べると、胃がビックリしてしまい、全体に消化や代謝が悪くなる可能性があります。特にお肉は、飽和脂肪酸を多く含む為、血中コレステロールを増やしてしまい、血流を悪くする恐れがあるのです。「お肉を食べる時は倍量の野菜を食べましょう」と昔から言われているように、必ずビタミンやミネラルで血流を良くする成分がたくさん含まれている野菜を先に食べておきましょう。また野菜は食物繊維も多いので、先に食べておくと、胃に食物繊維と言うワンクッションが置かれ、その繊維で、栄養を吸収した後の食べ物の残骸を絡め取り、体外へ排出するお手伝いもしてくれるのです。

この食べる順番は、近年のように栄養学や医学が発達していない時代からヒトが自然に取り入れていた食べ方でもあります。日本の懐石料理や、イタリアン、フレンチ、中華料理などのフルコースを思い浮かべてみても、必ず前菜に野菜が出てきます。「菜」という字が含まれているのも象徴的ですね。イタリアンの「アンティパスト(Antipasto,Antipasti)」、フレンチのオードブル「アントレ(Entrée)」も前菜と言う意味で野菜を使ったお料理がでてきます。どの国のお料理も、昔の人々は野菜から先に食べると言うことを、本能的に知っていたのかもしれません。ワンプレートのカフェご飯や定食、コンビニ弁当であっても、食べる順番を意識して食事をいただくようにしてみましょう。

【参考文献】
・大越ひろ・品川弘子編『健康と調理のサイエンス-調理科学と健康の接点-』[第三版]学文社,P118-125,2014