野菜&果物の美養栄養学

野菜ソムリエ上級プロが、野菜&果物の他、「食と健康」「食と美養」情報を発信するブログです。

空腹ホルモンダイエット21~野菜摂取と空腹ホルモン分泌の関係

f:id:miwamomoka:20161005132857j:plain

空腹ホルモンダイエット

[実践編]2週目 日頃の食事で痩せやすいモノを知っておこう!

■10日目 野菜摂取と空腹ホルモン分泌の関係

引き続き、スイーツと間食を断ち、夕食の完全糖質オフを実行してください。食べる順番や、野菜の摂取については折について触れていますが、今日は野菜を食べる大切さを覚えておきましょう。

近年、野菜不足が懸念されており、国の1日の推奨量は、野菜350g(うち緑黄色野菜120g)、果物200gと言われています。しかし、平成25年度の国民健康・栄養調査(厚生労働省)では、わが国の平均野菜摂取量は約287g(うち緑黄色野菜:約80g、イモ類を除く)、果物は約110gといずれも摂取量を満たしていません。

野菜はビタミン・ミネラル・食物繊維が含まれており、ご飯やパン、麺類などの炭水化物や肉類、魚介類(タンパク質・脂質)などの三大栄養素と呼ばれる食品からは摂取しにくい栄養素も多く含まれています。三大栄養素はカラダのエネルギー源になりますが、特にビタミン類が体内に存在しないと、パワーを発揮しにくいのです。

空腹ホルモンダイエットでは、空腹時に分泌されるモチリン、グレリン、アディポネクチンと、食後に分泌されるレプチンやオレキシンなどのホルモンがダイエット成功のカギを握りますが、これらの分泌を左右するにも体内の各器官や神経物質が健康に保たれていなくてはいけません。体内の各器官も神経物質も、ほとんどがタンパク質でできていますが、食品から摂取したタンパク質は何十種類というアミノ酸に分解されて、各ビタミンと共に、私たちのカラダの基礎を作っていきます。野菜が不足するとビタミン不足で、空腹ホルモンも満腹ホルモンも適量分泌されないということになるのです。

またダイエットの際に気になる糖質と脂質の代謝、そして各消化器官を作る上で大切なタンパク質(アミノ酸)の代謝も、野菜から摂取したビタミンが大活躍します。

元々スイーツや炭水化物が好きな人は、カラダに糖質が余りすぎて体脂肪になる恐れがありますが、それには糖質を代謝してくれるビタミンB1(キノコ類)、ナイアシン(キノコ類、えんどう豆、グリンピース)、ビオチン(アボカド、柿など)を食事から取り入れておきましょう。

ダイエットの一番要となる脂肪の代謝には、ビタミンB2(キノコ類、セロリ、セリ、小松菜、ピーマン、もやし、いんげん豆)、ナイアシン(キノコ類、えんどう豆、グリンピース)、ビオチン(アボカド、柿など)、パントテン酸(アボカド、キノコ類)が役立ちます。

そして体内の各器官を丈夫にして、各ホルモンを適量分泌させるには、緑黄色野菜の摂取は必須です。緑黄色野菜(ニンジン・カボチャ・トマト・ピーマン・ほうれん草など)や色の濃い果物(ビワ・柿・マンゴー・パパイヤ)にはβカロテンやビタミンC、ビタミンEが共通して含まれています。βカロテンは体内でビタミンAに変わるので、この3つでビタミンACEと呼ばれ、各器官や血管、皮膚の粘膜を健康に保つ働きがあります。胃から分泌される空腹ホルモン“グレリン”は緑黄色野菜摂取も大切になってくるでしょう。

その他にも各器官を丈夫にするにはタンパク質(アミノ酸)を代謝するビタミンも必要です。ビタミンB6(キノコ類、スプラウト類、ニンニク、芽キャベツ、アボカド、マンゴー、パセリ)、葉酸(ほうれん草、小松菜、モロヘイヤ、キャベツ、菜の花、ズッキーニ、ニラ、もやし)、ビオチン(アボカド、柿など)を取り入れてみましょう。

こうしてみると、選ぶのも、どれが何に効くのかを理解するのも面倒に思うかもしれません。ポイントとして「野菜はレインボーカラーを揃えて食べる」ということだけ意識してみましょう。七色が難しいようなら五色でも構いません。

 

野菜や果物の色が持つ栄養素の目安は次の通りです。

●赤:リコピン(カロテノイドの一種、体内でビタミンAに)
各器官や皮膚を丈夫にする。
トマト、ピンクグレープフルーツ、赤ピーマン
●黄:カロテン(体内でビタミンAに)
各器官や皮膚を丈夫にする。
ニンジン、カボチャ、パプリカ、柿、枇杷、マンゴー、パパイヤ
●橙:ビタミンE
各器官や皮膚を丈夫にする。抗酸化力がある。
ニンジン、パプリカ、柿、枇杷、マンゴー、パパイヤ
●緑:葉酸
タンパク質の代謝
ほうれん草、小松菜、モロヘイヤ、キャベツ、
菜の花、ズッキーニ、ニラ、もやし
●紫:アントシアニン
抗酸化力
紫キャベツ、紫玉ねぎ、ビーツ、ブルーベリー、ブドウ
●白:
・アミラーゼ

主に炭水化物のデンプン質を分解
大根、蕪、もやし
・硫化アリル
疲労回復、安眠サポート
玉ねぎ、ニンニク、生姜、ネギ
●黒:ポリフェノール
抗酸化力、血糖値上昇予防
ごぼう、蓮根(黒い斑点)、クランベリー


スイーツと間食を断ち、夕食の糖質オフを徹底し、野菜をうまく取り入れるポイントがわかれば、この日のダイエットは成功です。

【参考文献】

  • 平成25年度 国民健康・栄養調査 厚生労働省,p68-69
  • 『基礎栄養学』第2版 鈴木和春・真鍋裕之・上原万里子著,2012(第一出版)