野菜&果物の美養栄養学

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空腹ホルモンダイエット36~和食・地中海食で栄養補給

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空腹ホルモンダイエット

[実践編]4週目 このルールを一生守れる!?

■25日目 和食・地中海食で栄養補給

ダラダラ食べるクセが改善されてきたら、3度の食事で、どんな栄養を補給するかも太りにくい体型維持や、健康を保つ意味で大切になってきます。ジャンルで言うと、和食と地中海食がオススメです。どちらも「ユネスコ無形文化遺産」に登録された伝統料理で、世界に認められるだけあって、栄養バランスも食べる順番においても、パーフェクト!夕食に頂く時だけ、炭水化物やスイーツをパスすれば、糖質オフの観点かも理想的な献立です。

◎和食とは

 日本は季節に応じて、旬の野菜や魚がとれ、和食はその食材を多種多様に盛り込んだバランス栄養食です。一汁三菜という食事法も鎌倉時代には定着していたと考えられています。一汁三菜とは、野菜の小鉢2品、メインとなる魚料理(現代では肉料理)1品、そしてお味噌汁とご飯一膳という構成が基本です。昭和50年代頃までは、どこのご家庭でもこの食事法が受け継がれていましたが、食の欧米化が進み、コンビニや、スーパーのお惣菜が充実し、いつしかこのルールを守るのは、外食で日本料理を食べる時ぐらいになってきました。

和食で使われる調味料は、塩以外は伝統ある発酵食品で、日本酒、みりん、醤油、味噌、酢などがあります。発酵食品は近年、体脂肪を燃焼してダイエット効果が期待できる、として注目をあびるようになってきましたが、日本は古来より発酵食品を食べる文化であったのです。また納豆や漬物なども発酵食品に入ります。白米を食べる時は、デンプン質(糖質)が体脂肪になりやすいので、ご飯のお供として、納豆や漬物などの発酵食品も加えておきましょう。

外食で懐石料理を頂くと、豪華な時は一汁五菜、一汁七菜と品数の多い時もありますが、順番として、最初は野菜の煮物や付け合せを頂き、次にメインとなる魚料理や、肉料理、そして最後に「お食事」と題して、ご飯とお味噌汁が出てきます。和定食を頂く時や、ご自宅で一汁三菜を意識した食事を頂く時も、この順番でいただいてみましょう。

腹八分目を守るために、基本は一汁三菜がベターです。外食で品数が多い時は、日中であっても、ご飯やデザートを残す勇気を持つと、リバウンドを避けられるでしょう。

もう一つ忘れてはいけないのは、和食のベースとなる「鰹だし」です。地域や日本料理の流派によっては鰹以外のだしも使用されていますが、最も和食で多く使われている「鰹だし」にはカラダの酸化の原因、活性酸素を除去する効果が期待できる、と近年の研究でわかっています。活性酸素は、過激な運動をした時や、紫外線を浴びた時、そして体内で糖質とタンパク質(脂質)が結びついてできてしまう糖化も引き起こし、その健康被害は多大なものです。空腹ホルモンや満腹ホルモンを正常に分泌させるためにも、体内の各器官や血管をサビつかせてはいけません。

鰹だしは、お味噌汁以外にも、煮物や野菜のお浸し、炊き込みご飯などにも使われているので、何を食べるか迷った時は和食をチョイスしてみましょう。

◎地中海食とは

 ギリシャやイタリア、スペインなど地中海沿岸地域に伝わる食文化のこと。穀類や魚介類、乳製品、野菜、果物をバランスよく摂取でき、油分はお肉ではなくオリーブオイルを中心とした植物油から摂るのが特徴です。栄養バランスも優れた伝統食として、和食よりもひと足先にユネスコ無形文化遺産にも登録されていますね。炭水化物であるパスタを食べる習慣がありますが、使用される“デュラムセモリナ粉”は小麦粉の中でも糖質がやや低く、他の具材が入ったうえでオリーブオイルで調理をするので、比較的、血糖値は上がりにくく、小麦からのグルテンのカラダへの影響も幾分軽減できます。

地中海食がダイエットにいい点は、野菜、果物、穀類など植物性食品が豊富に摂れること、悪玉コレステロールを減らして、体脂肪を燃やすオレイン酸が豊富なオリーブオイルを使うこと。魚介類が豊富なので、EPAやDHAが不足しにくいこと、などが挙げられます。お肉は鶏肉を程度に取り入れるようですが、脂質の多いお肉は推奨食材に入っていません。

 

空腹時間を確保すると空腹ホルモンの分泌で様々なダイエットメリットも生まれますが、食事から栄養も補給しなければ、そのホルモンも分泌されません。地域に伝わる伝統食も取り入れて、賢く栄養補給を行ってください。

【参考文献】

  • 大越ひろ・品川弘子編『健康と調理のサイエンス-調理科学と健康の接点-』[第三版]学文社,P118-125,2014
  • 山田 潤・赤堀 雄介・ 松田 秀喜・長谷川 吉朗・前田 俊道・原田 和樹;鰹だしの活性酸素消去に関する研究,日本調理科学会誌 43(1), 24-30, 2010-02-05