野菜&果物の美養栄養学

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免疫力と野菜の関係8~便秘と免疫~2つの改善食とは?

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今までの『免疫力と野菜の関係』の中で、免疫システムには、自然免疫と獲得免疫を操る伝達分子が存在しているということ、そして自然免疫と獲得免疫の相乗効果を測り、免疫システムの司令塔的な役割を果たす「樹状細胞」の存在などをお話ししてきました。

難しいお話はさておき、免疫力UPのための「生活環境の改善」も考えていかなければいけません。
本日は、多くの方が悩んでいる「便秘と免疫」についてです。

ヒトの腸内には100兆個もの腸内細菌が生息しています。
乳酸菌などの善玉菌、悪臭のもとや発ガン性のある毒素を作りだすウェルシュ菌などの悪玉菌があります。
健康な腸内では、腸内細菌のバランスが取れ、善玉菌優位になっていますが、便秘などの要因でバランスが崩れると悪玉菌優位の状況を招いてしまいます。

トイレを我慢すること以外にも、野菜を食べず、肉中心といった食生活の偏りも悪玉菌優位の腸内環境をつくってしまいますね。

免疫細胞の約70%は腸内に存在するというお話を覚えていらっしゃいますか?

免疫細胞の司令塔である”樹状細胞”にとっても腸内環境は善玉菌優位が必須なのです。
悪玉菌優位の場合、樹状細胞の機能は低下して、免疫力も落ちることになります。

さて、便秘のタイプには「腸の働きが弱い」ケースと、「腸の働きが強すぎる」ケースの2タイプがあります。

  • 「腸の働きが弱い」ケースの便秘とは、便を押し出す、腸のぜん動運動が弱いために起こり、「弛緩性便秘」ともいいます。
    食生活や生活リズムの乱れなどが主な原因と考えられています。
    こちらのタイプ方は”不溶性食物繊維”を食事から摂取して、腸を刺激してあげるといいでしょう。
    女性に多いタイプの便秘のようです。
  • 「腸の働きが強すぎる」ケースの便秘とは、主な原因はストレス。
    ストレスによって腸が過敏になって、ぜん動運動が強すぎて便秘になってしまうのです。
    「けいれん性便秘」ともいいます。
    腸の働きが強すぎる方は、海藻などに豊富に含まれる”水溶性食物繊維”を摂るといいでしょう。

 

では、具体的に”不溶性食物繊維”と”水溶性食物繊維”はどんなものに含まれているのでしょうか? 食物繊維はたいてい、どちらも野菜や果物、海藻に含まれています。ジュースで例えるなら、”不溶性食物繊維”もしっかり取りたいなら、ミキサーで作るスムージー。”水溶性食物繊維”のみを摂りたいなら、ジューサーで作るジュースクレンズがいいでしょう。後者のジュースクレンズは不溶性食物繊維を予め取り除くタイプのジュースでスムージーとは別物です。過去記事でもご紹介しているので、レシピ例をご参考くださいね!

www.vege-bible.net

では、実際に2つの食物繊維が入っている食材をご紹介しましょう。

  • 不溶性食物繊維
    野菜、果物、海藻、全般に入っていますが、野菜の中では根菜類でもある、ごぼうが一番多いようです。葉野菜よりも根菜類の方が多く入っているとも考えられています。筑前煮や薩摩汁、けんちん汁、ブリ大根、肉じゃがなど、根菜類を数種類使うお料理で不溶性食物繊維を摂り、腸のぜん動運動を助けてあげましょう!
  • 水溶性食物繊維
    野菜、果物をすりおろした後、野菜汁(果汁)を絞り出した状態のものに多く含まれます。野菜や果物をそのまま食べても、もちろん摂取できますが、後者の「けいれん性便秘」が深刻な方は、不溶性食物繊維が邪魔になってしまうケースもあるので、適宜取り入れてみましょう。
    野菜や果物と違い、海藻はジュースにしたり、すりおろしたりはしませんが、「アルギン酸」などの水溶性食物繊維が予め入っており根菜類ほど不溶性食物繊維がたくさん入っているわけではないので、海藻サラダや、ひじきの煮物、わかめのみそ汁などで腸のぜん動運動を緩やかにしてあげましょう。

 男性と比べると、女性の方が便秘になりやすい傾向にあるようです。冷えなども関係してくるので、カラダを冷やさないようにするのも便秘改善のキーとなりますね。

便秘改善も免疫力UPにつながるので、食物繊維の種類も知って、上手く日常に野菜を取り入れたいものですね。