今月は、ピークを迎えている花粉症について連載でお伝えしていきます。
花粉症で鼻づまりや鼻水、くしゃみなどでお困りの方も多いと思いますが、わさびやマスタードなど、食べると即効で鼻にツーンとくるものを食べると、鼻が通ります。鼻水も出してしまった方が改善が早くなります。
花粉症に不思議と反応しない人たちは、総じて野菜の摂取が多い人たちと考えられています。特に冬から春先にかけて旬を迎える野菜たちは、わさびほどではありませんが、苦味やえぐみがあるものが多いからです。
菜の花、春菊、からし菜、わさび菜などが代表例でしょう。
明日3月3日は、ひなまつりでもあるので、花粉症対策レシピと共に菜の花のいなり寿司をご紹介します。いなり寿司は、折り目を下にするのが一般的ですが、この折り目を、ひな人形の着物に見立てて、菜の花を添えてみました。
本日の野菜のお話は「菜の花」です。
菜の花は、観賞用のお花としては花粉に反応してしまうかもしれませんが、こと食材として、菜の花料理をいただく分には、抗菌や解毒作用などがあり、花粉症対策食材として味方になります! 加熱調理してしまうので、花の部分を食べても、影響はありません。
菜の花の独特の苦味はイソチオシアネートというイオウ化合物です。イソチオシアネートは異常かした細胞の増殖を抑えたり、異物を排出する役目があり、アブラナ科の植物に多く含まれています。またスルフォラファンという成分も、似たような役目があります。
そして花粉症では鼻や喉、目の粘膜が花粉でダメージを受けますが、粘膜そのものを丈夫にしてくれるビタミンA、E、Cが3つとも揃っている優秀野菜!ビタミンAはβ-カロテンという形で含まれていますが、体内でビタミンAに変わります。
他に血流をよくする葉酸、骨や歯を丈夫にするビタミンKなども含みます。
ひなまつりにも♪菜の花のいなり寿司
【材料】約20個分
- 菜の花 一束
- 淡口醤油 小さじ1
- いなりずし用の味付け揚げ 20枚
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[酢飯] - 炊き立てご飯 2合分
- 酢 大さじ3
- 砂糖(ラカント/てんさい糖など) 大さじ1
- 塩 小さじ1/2
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[いなり寿司の具] - にんじん 小1本(120g前後)
- ごぼう 細いもの1本(70g前後)
- しいたけ 4個
- 醤油 大さじ3
- みりん 大さじ1
- 砂糖(ラカント/てんさい糖など) 大さじ2
【作り方】
- ご飯は予め炊いておく。
- 炊き上がったご飯を大き目のボウルに移し(あれば寿司用の飯台)、熱いうちに酢、砂糖、塩を[酢飯]の分量分入れ、さっくりと混ぜておく。(混ぜすぎるとベタつくのでご注意!)乾燥しないよう、ラップをかけ、粗熱を取る。
- にんじん、ごぼう、しいたけをフードプロセッサーなどで、細かくしておく。(みじん切りでもOK)
- 醤油、みりん、砂糖を鍋に入れて中火にかけ、砂糖が完全に溶けたら、2の野菜を入れる。中弱火にして、水分が半量ぐらいになるまで煮詰める。(約5分)
- 4の粗熱が取れたら、2の酢飯に入れて、空気を入れるようにさっくりと混ぜる。その後、俵型のおむすびを20個分作っておく。
- いなりずし用の味付け揚げに、5のご飯を入れていく。
- 別のお鍋に湯を沸かし、塩2つまみを入れ(分量外)、菜の花を茹でる。下の茎の部分から入れて、しんなりとしてきたら、軽く花の部分を菜箸で押さえて沈め、2分でザルにあげる。
- ザルにあげた菜の花の粗熱が取れたら、淡口醤油小さじ1を全体にかけ、水気を搾る。3~4cmの長さにカットしておく。
- いなり寿司のとじ口を上にし、菜の花を入れ、着物の衿のように折りたたんで、できあがり。
【美養効果】
ご家庭でいなり寿司を手作りするのは面倒かもしれませんが、市販のいなり寿司のとじ口を上にして、写真のように菜の花を添えるだけでもOK!
花粉症で、ひなまつりどころではないかもしれませんが、花粉症対策になる菜の花はいただいておきましょう!
腸内に花粉などの有害物質が溜まりがちになるので、ごぼうやにんじん、しいたけなど、食物繊維の多い食材も一緒に食べておくと改善が早まるかもしれません。
明日の、ひなまつりは、花粉症対策レシピで、楽しんでください♪