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野菜&果物の美養栄養学

野菜ソムリエ上級プロが、野菜や果物のお話とレシピ、ダイエットなど「食と健康」「食と美養」情報を発信するブログです。

オリーブオイルを使うと高脂肪食でも太りにくい!? チリ大学の研究報告

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筆者は個人的に家で調理をする時は、サラダ油は使用せず、ほとんどオリーブオイルを使っています。和食や中華でごまの風味を生かしたい時はごま油を使っています。揚げ物はフライパンに多めのオリーブオイルをしいて、揚げ物風にしています。
※エキストラバージンオリーブオイルを使っています。

「揚げ物は美味しいけれど太る」と言いますが、古い油で揚げたり、揚げてから時間がたつと、その使った油が酸化して、それが体内に入ると、中性脂肪になりやすいので”太る”のです。

しかしオリーブオイルは他の油よりも時間がたっても、加熱しても”酸化しにくい”特質を持っているので、少し割高ですが、炒め物にも、揚げ物風にも愛用しています。※全く酸化しないわけではありません。

筆者の場合、このオリーブオイルの作用が功を奏しているのか、炒め物や揚げ物風のおかずの頻度がわりと多いにも関わらず、さほど太りません。野菜の摂取量に気をつけていることもあるかもしれませんが、野菜の摂取もオリーブオイルを使うと、栄養成分の吸収がよくなるので、健康にも美養にも役立っているのでしょう。

 

さて、前置きがながくなってしまいましたが、それは今からご紹介する「エキストラバージンオリーブオイルの摂取で、高脂肪食の悪影響が打ち消されるかもしれない」というチリ大学の研究が発表になったからです。今年(2017年)4月に『健康と疾患の脂質』に掲載された論文です。論文要旨はこちら!
⇒ Lipids in Health and Disease 

 オリーブオイルはなぜ高脂肪食の悪影響を防げるのか?

一般的にエキストラバージンオイルには、ヒドロキシチロソールという天然化合物が含まれています。この成分が高脂肪食からの悪影響を抑制する、と考えられているのです。

具体的には、チリ大学は、マウスに高脂肪食を与えて実験しました。高脂肪食を与えられたマウスには、肝疾患の徴候が見られ、その影響で、肝臓酵素が減少して、肝臓、脳、心臓の脂肪酸組成がアンバランスになっていたのです。これが「高脂肪食の悪影響」です。

そこへエキストラバージンオイルに含まれるヒドロキシチロソールを少量だけ、高脂肪食を食べていたマウスに与えたところ、高脂肪による肝疾患の兆候が軽減して、他の臓器への悪影響も軽減できたそうです。

今は動物実験の段階ですが、ヒトでの肝疾患の発生機序も高脂肪食が原因の1つとして挙がっているので、日常の食生活にエキストラバージンオイルを取り入れるのは、前向きに検討する価値があると言えるでしょう。

 なぜマウス実験?

少し余談になりますが、どうして栄養系や医療系の研究発表はマウス実験が多いのだろう?と疑問に思っている方も少なくないでしょう。

栄養系や医療系の研究は毎日のように、世界中のどこかで新発見があり、論文発表などがありますね。長期間にわたる疫学として、ヒトでの実証があるものもあれば、本日ご紹介した内容のようにマウス実験段階のものもあります。

理系の方や生物が得意な方は既にご存知だと思いますが、マウスやラット、人間を含む霊長類(猿、ゴリラなど)は体内でビタミンCを合成することができない、という特徴があります。他の哺乳類の動物たちは、体内でビタミンCを合成することができるのです。

これだけが理由ではありませんが、マウスはヒトと生体構造が比較的似ているため、実験に使用されています。そしてマウスに見られる兆候は人間にも当てはまる可能性が高い、として研究報告が発表されるケースが多いのです。

では、本題に戻りましょう。

オリーブオイルはどれを買えばいいのか?

オリーブオイルは、一般のスーパー等でも気軽に買えますが、エキストラバージンオイルと、ピュアオリーブオイルの2つが主流です。本当は細かく数種類に分類されているのですが、気になる方は、デパートなどに入店しているオリーブオイル専門店をのぞいてみてもいいでしょう。

オリーブオイルは比較的リーズナブルのものから高価なものでピンきりです。サラダやパンにつけていただく時は、香りのいい高価なものもいいかもしれませんが、調理に使う時は、スーパーで購入できるもので十分だと個人的には思っています。

さて、スーパーで買うか、高級品を買うかは、生活者のみなさんの判断によるものですが、必ず「エキストラバージンオイル」と書かれたものを買うようにしましょう。先述のヒドロキシチロソールはエキストラバージンオリーブオイルに多く含まれているからです。

 

特に炒め物や揚げ物の頻度が多い方は、一般的なサラダ油やキャノーラ油を使用するよりも割高になってしまうかもしれませんが、格段にコストアップするわけではないので、将来の生活習慣病予防のためにも、ぜひ取り入れてみましょう。
脂肪酸の種類と働き