野菜&果物の美養栄養学

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オゴノリは生で食べると食中毒の危険あり!緑のものを選ぼう

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海藻サラダは野菜と並び、食物繊維が豊富で、ミネラルが多く、カロリーが低いので、毎日の食卓にとりいれている方も多いでしょう。

日本人はもともと、ワカメのお味噌汁や、海苔、もずく、まかぶ、そして昆布で出汁をひくなど、伝統的な和食とても昔から食べていました。

そんな海藻の中に、生で食べると猛毒をふるう恐れのある海藻があり、死に至るケースも出ています。

オゴノリは生で食べると危険な海藻

数種類の海藻が入った、海藻サラダや、刺身のツマとしてよく細切り大根と一緒につけ合わされている海藻ですが、ものによっては深緑色であったり、赤シソのような赤紫色のものがあります。

ちゃんと加熱してから食べると、ポリフェノールやカリウム、鉄、マグネシウムなどの栄養成分が含まれてカラダにもいいのですが、生の状態だとどうして猛毒に遭遇する場合があるのでしょうか?

一般のスーパーで買えるオゴノリは、加熱処理した後、冷却してあるので、ご家庭では水洗いをして酢の物にすれば、食中毒に至るケースはほとんどありません。

また深緑色のものが多いです。

しかし、釣りや海水浴、海辺の旅行先で赤紫色の生のオゴノリを手に入れたら、必ず、ご自分で熱湯消毒してから食べる必要があります。

ただ、不思議なことに、オゴノリ自体には毒性はありません。

でも、生の赤紫色のオゴノリを食べると死に至らなくても、腹痛や吐き気などの症状が出ることがありますし、またそれを食べても、何の症状も出ない場合もあります。

※冒頭の写真はイメージで赤紫色の海藻は生のオゴノリではありません。

生のオゴノリは一緒に魚介類を食べないこと

海藻サラダや海藻の酢の物を食べる時は、たいてい、魚料理の場合が多いでしょう。

オゴノリも生で食べると、野菜と同じく酵素が含まれます。

その酵素が魚介類の脂質と結びついて、プロスタグランジンE2という物質が発生してしまうのです。

プロスタグランジンは頭痛の原因ともなる物質ですが、中でもプロスタグランジンE2が出てしまうと、死に至るケースがあるのです。 ※日本油化学会誌

またカラダの構造上、この現象は男性よりも、女性に出やすく、件数はまだ少ないですが、いずれも女性であったということです。

スーパーで買えるオゴノリは本当に安全?

スーパーでみかけるオゴノリは、赤紫色のものはまずありません。

オゴノリは九州地方の海域で採れる海藻ですが、市場に流通される前に、業者さんが、オゴノリを石灰水につけてから加熱処理をして、酵素反応をなくしています。

その段階で赤紫色は消えて、深緑色になるのです。

野菜でも赤紫色のアスパラやオクラなどは加熱するとグリーンになってしまいますが、オゴノリもそれと似たようなものです。

 

そういえば、余談になりますが、筆者は数年前、赤紫色の生のアスパラガスを、珍しいからといって、スムージーにして飲んだら、数時間後、吐き気を催してしまいました。

魚は食べていませんでしたが、スムージーの仕上げにその時期に話題になっていた亜麻仁油をたらして飲んでいたので、赤紫色の酵素が脂質と反応して、プロスタグランジンを発生させたのかもしれませんね...

筆者の場合、オゴノリではありませんが、海藻や野菜の食色素は同じ成分であることが多いので、いつか世界のどこかで研究発表があるのを待ちたいと思います。

 

余談が長くなりましたが、オゴノリで赤紫色のものは、”生”という区別もできますので、夏に海辺の旅行に行かれる際は覚えておくと、被害にあわなくて済みます。

知っているだけで防げる食中毒もあるので、ご参考になれば幸いです。