夏になると「ゴーヤ」や「にがうり」の名で、スーパーの野菜売り場に並ぶ夏野菜。
正式名称は「ツルレイシ」といいます。
本日の記事は、一般に浸透している「ゴーヤ」としてお話を進めますね。
ウリ科の植物なので、英名は「Bitter melon」とか「Bitter gourd」などといいますが、アメリカのコロラド大学でこの「Bitter melon」の抽出液でガン細胞が90%以上消える、という研究発表がありました。
ゴーヤの特徴
ゴーヤはウリ科の植物で、日本では沖縄が名産地です。
育ちやすく、苦味が人気となって、今では全国の農家で栽培されるようになりました。
抗酸化作用のあるβ-カロテン(体内でビタミンAに)、そしてビタミンCが多く、レモンの約3倍も含まれます!
ビタミンB1も含まれるので、糖質の代謝も促すので糖質がきになる人にもいいですね。
そしてゴーヤの苦味成分はモモルデシンによるものです。
ガン細胞を撃退するゴーヤのすごさとは?
アメリカのコロラド大学、がん研究センターでの研究によると、ゴーヤには、エネルギー源になる、グルコース代謝能力を抑制するようです。
その結果、膵臓ガンの細胞を消滅させる働きがある、ということがわかりました。
研究では、マウスが用いられましたが、ゴーヤの抽出液を摂取したマウスと、摂取していないマウスとが比較されました。
ゴーヤの抽出液を摂取したマウスは、ガン細胞の代謝機構に大きな関与があったことがわかり、ゴーヤの抽出液によってプロティンキナーゼという物質の働きを促進するため、60%もの膵臓ガン細胞の増殖が抑制されていたことが確認できたのです。
5%のゴーヤの希釈液で90%以上のガン細胞が消える?
また、膵臓ガン細胞の研究者が、綿密に試験を行った結果、ガン細胞の損傷に著しく効力を示したということです。
ゴーヤの抽出液を水で希釈し、5%程度にしたものを、ガンに罹患しているマウスに与えたところ、ガン細胞の生存能力を90%撃退し、別の2つのガン細胞をも98%まで撃退できたということです。
ゴーヤは少量でもガン細胞を撃退する、とても免疫力の高い野菜ということがわかったのです。
この研究により他のガン細胞の撃退への期待も高まっているようです。
マウスでの研究報告ですが、マウスは他の動物と違い、生体構造が人間と近いので、(体内でビタミンCが合成できないなど)マウス実験で成功すると、人間にも似たような効能がもたらされると考えられています。
近い将来、ブロッコリースプラウトの「スルフォラファン」のように、ヒトでの効能も発表されるかもしれませんね。
ゴーヤの苦味を取る方法
ゴーヤは人気野菜になっていますが、その独特の苦味が苦手な人も多いようですね。
購入する時のポイントとしては、ゴーヤの表面のゴツゴツが大きいほど、苦味が少ないと考えられています。
科学的根拠はまだないようですが、統計的に見て、ゴツゴツの粒が細かいほど苦いそうです。
それと、調理の際、白いワタをとると、苦味がやわらぐのですが、こと、ビタミンCに関しては、白いワタに多く含まれるので、あまり取り除きすぎない方が栄養価が高くいただけます。
筆者個人のゴーヤの食べ方としては、ゴーヤをなるべく薄く、極薄くスライスしてから、加熱すると、苦味はほとんど感じないように思います。
ゴーヤのレシピは過去記事でご紹介しているので、よろしければ参考にしてください。
ゴーヤは日本をはじめ、アジア圏でよく食べられていますが、欧米ではまだあまり食べられていないようですね。
このアメリカの研究がヒトでも認められれば、ゴーヤもスーパーフードとして、世界中で人気野菜になるかもしれません!?