国民の約4人に1人が悩んでいる頭痛は国民病といっても過言ではありませんね。
検査をしても、ほとんど異常が見つからないのが現状で、原因不明の頭痛に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
頭痛は季節的な要因はないように感じますが、夏特有の頭痛もあります。
その原因は一体何なのでしょうか?
夏は高温による頭痛が多い
日本頭痛学会によると、人口約 47,000 人の京都府北部の頭痛外来統計で、夏期の『低髄液圧性症候群』の受診者数が急増していることがわかりました。
この増加は、ここ数年の夏の高温化に比例しているとのことです。
『低髄液圧性症候群』とは、難しい言葉ですが、なかなか頭痛がとれない、吐き気、めまい、集中力が低下するといった特徴のある頭痛です。
他に夏特有の頭痛として、
- 暑さで血管が拡張しやすく、炎症を起こして頭痛が起こるケース(片頭痛の1種)
- 暑さによる睡眠不足、夏の強い日差しによる目の疲れ、首や頭部のアイスノンによる冷やしすぎなどで頭痛を引き起こすケース(緊張型頭痛の1種)
などがあげられます。
市販の頭痛薬を飲んでも、なかなか頭痛が治まらない、何日も頭痛が続くといった方は、頭痛外来で診てもらうようにしましょう。
頭痛の種類
頭痛にもいろんな種類があり、原因がわかっていないものも多くありますが、一般に「なんとかしたい!」と思っているほとんどの頭痛が『慢性頭痛』と呼ばれるものです。
慢性頭痛は大きく2つに分類されます。
- 緊張型頭痛
肩こりやストレス、長時間のパソコンなど姿勢の悪さによる頭痛で、首から頭の後ろ側に存在する「頭半棘筋(とうはんきょくきん)」という筋肉が硬くなって緊張状態となり、そして血管も収縮されてしまうのが原因です。 - 片頭痛
血管が拡張して炎症が起きるのが特徴です。
本当は3つに分類され、「群発頭痛」もありますが、『慢性頭痛』全体の1%ほどのレアケースなので、ここでは割愛いたしますね。
夏の頭痛は熱中症対策をしていると起きにくい
- こまめな水分補給で血流改善
血流が悪いことで起こる「緊張型頭痛」を防ぐには、こまめな水分補給が大切です。
しかしスポーツドリンクやエナジードリンク、ジュースなど糖分のあるものは血糖調整がうまくできず、血管を開き過ぎてしまし、逆パターンの「片頭痛」の原因になる場合もあります。
ミネラルウォーターと少量の塩分による水分補給がオススメです。 - 野菜からのカリウム補給で「血管を広げすぎない」対策を
暑さで、体内に蓄積されたカリウムも奪われてしまうので、食事の時は、カリウム補給ができる野菜たっぷりのサラダ、そして外出前にはカラダを冷やす作用が望めるナスやキュウリ、パプリカ、トマトなどの夏野菜を食べておきましょう。
サラダの場合は、ドレッシングに程度の塩分が含まれるので、塩分とカリウム、そして生野菜から水分補給ができるので理想的です。
冷房冷えが気になる場合は、生姜やネギなどの香味野菜がカラダを温めるので一緒に補っておきましょう。
脱水症状は頭痛だけなく、熱中症対策や、カラダや肌の保水力UPにもなるので、夏野菜の力を借りて、高温対策をしておきましょう!