鍋物の名わき役として欠かせない「春菊」。
ほかの葉野菜と違い、薫り高いので、お鍋に入れるだけで、料理に上品さがプラスされますよね。
春菊はこの独特の薫り高さに、風邪予防や、プチうつ予防など、心身ともに元気にしてくれる隠れたパワーが潜んでいるようです。
春菊の薫り成分
春菊は、緑の濃い野菜なので、緑黄色野菜に分類されますが、薫り高いことから「香味野菜」の1つとして扱われることもあります。
ほかの香味野菜と違うところは、鍋物などで加熱調理すると量をたくさん食べることができるので、野菜不足対策に役立つところですね。
春菊独特の薫り成分は「α-ピネン」と「ペリルアルデヒド」という成分が代表的です。
これらの成分は、自律神経に作用して、暴飲暴食で傷んだ胃腸を回復し、消化を促す作用も期待できます。
またこれらの成分は、のどの痛みを和らげてくれる作用も期待できるので、風邪の予防や改善にもいいでしょう。
そして薫り成分は、自律神経に作用するので、落ち込んだ気分や、言い知れぬ不安感など、「プチうつ」症状も和らげてくれるでしょう。
春菊にはビタミン類も勢揃い!
春菊は、前述のように緑黄色野菜に分類されているので、β-カロテンが豊富です。
春菊はほうれん草以上にβ-カロテンが多いので、体内でビタミンA様に変わり、皮膚粘膜や体内の各器官の粘膜も健康に保ってくれます。
また他のビタミン類も勢ぞろいです。
糖質代謝に必要なビタミンB1、脂質代謝を促すビタミンB2、タンパク質の合成を促して丈夫な皮膚へといざなうビタミンB6とビタミンCが豊富に含まれています。
ミネラル類では、冷えを改善し、造血作用のある鉄、マンガンなどを含みます。
そして抗酸化作用のあるクロロゲン酸と、飲みすぎた肝臓をいたわり、風邪などのウィルスを退治してくれるルテオリンも含まれます。
暴飲暴食、風邪などの季節性の疾患予防や改善に、春菊は大いに利用しておきたい野菜ですね。
鍋物以外にも!春菊の食べ方
- 春菊の葉のやわらかい部分を納豆の薬味として利用すると美味です!
※生の春菊の葉は、小さなお子様は避けるようにしてください。 - チヂミ
にらを使うことが多いチヂミですが、春菊に置き換えてみましょう。 - 餃子
にらやキャベツを使うことが多い餃子を春菊にすると上品な味わいに。 - キッシュ
ほうれん草の出番が多いキッシュの具に春菊を活用 - グラタンやホワイトシチュー
ブロッコリーを入れることが多いホワイトソース系料理に春菊を。
和洋折衷で春菊が洋食にもあうことがわかる逸品に。
ほうれん草やブロッコリー、にらなど、決まった野菜を使いがちなお料理に「春菊を使う」というひと手間を加えるだけで、いつものメニューが違う顔になります。
春菊の栄養価をぜひ堪能してみてください。