野菜&果物の美養栄養学

野菜ソムリエ上級プロが、野菜&果物の他、「食と健康」「食と美養」情報を発信するブログです。

低カロリー食を続けると反動でドカ食いを繰り返す?

ここ数年、糖質オフの影響で、食べ物のカロリーはさほど重要視されなくなってきましたね。
しかし「低カロリー」「カロリーカット」と明記された製品はいまだに根強く売れ続けており、やはり「ダイエット=低カロリー」の神話は続いているようです。

昔ながらの「低カロリー」と、近年の糖質オフの影響による「炭水化物抜き」これらをセットにして実行する人も増えていますが、にわか知識でミックスしてしまうと、リバウンドが待ち構えているかもしれません!?

f:id:miwamomoka:20171115123822j:plain

ヘルシー食と糖質オフを続けると…?

サラダや大豆製品を中心にした低カロリー食と合わせて、糖質オフの観点から炭水化物も抜いてしまうと、1日に必要な摂取カロリーが不足し、カラダに自然と備わる『飢餓ホルモン』が作動し、反動で「ドカ食い」に走ることがあります。
これがいわゆる「リバウンド」。

長い人類の歴史の中で、人々は何万年(何億年?)と飢餓と闘ってきました。
人類の進化と共に備わったと考えられている『飢餓ホルモン』は正式名称を「グレリン」といい、飢餓を断ち切るために、食欲を促す作用があります。

食欲が低下してきている病人やお年寄りの方には、食欲増進の意味で役に立つホルモンではありますが、たいていの人は「食べ過ぎ」「太りすぎ」で悩むので、グレリンが作動すると食欲が旺盛になってしまい、やっかいな存在となります。

本来、程度にグレリンが分泌され、食事を済ませると、脳に「もう満腹だよ」というサインを送る「レプチン」が分泌されて、食行為をストップしてくれます。

しかし、低カロリー食を続け、炭水化物を抜きすぎていると、グレリンの血中濃度が下がりにくくなるので、レプチンのサインを見逃して「食べたい」という願望が募っていく恐れがあるのです。(※埼玉大学大学院理工学研究科調べ)

なので、カラダをグレリンの支配下とならないよう注意しなければ、あっという間に反動で「ドカ食い」に走り、そのまま暴走してしまう可能性が出てきます。

グレリンに打ち勝つ食べ方とは?

「小腹が空いたから」「お昼休みの時間になったから」など、中途半端に食事を済ませると、脳の満腹中枢が満足しないので、グレリンを刺激してしまうこともあります。

そうすると、さらに食べたくなり、「もっともっと美味しいものが食べたい!」と欲望が加速します。

中途半端に食事をした後、コンビニでお菓子を買い求めたりするのは、その現れかもしれませんね。

肥満の治療では、食事制限とともに、この食欲の意思を抑える必要もあるので、精神科での治療を要する場合もあります。
それほどグレリンの猛威が行き過ぎると過体重が加速してしまうのですね。

ムクミや塩分量を気にしすぎて、薄すぎる味付けや、ダイエット食のつもりのサラダ中心の食生活などは、一見カラダに良さそうですが、脳にはストレスがかかり、そして食事本来の目的の1つ「楽しく食べる」ことにも反し、精神状態にも影響が出ると考えられています。

過度な食事制限をしないことも、ダイエットには大切ということです。

グレリンの活発を抑え、満腹中枢が満足する食べ物とは?

前述したように、過度なカロリー制限や糖質オフは、グレリンの影響でリバウンドしやすくなるので、日頃からグレリンが活発になりすぎず、かつ脳の満腹中枢が満足してくれる食事を心がけましょう。

  •  タンパク質は抜きすぎず、少量の炭水化物を
    三大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)と野菜類でビタミン&ミネラル補給を行うのが基本中の基本です!

    • サラダはノンオイルだとかえって糖質が高い場合があるので、お気に入りのものでOKです。サラダに使われている多くの野菜はβ-カロテンが豊富なので、オイルと一緒に食べる方が、栄養の吸収がよくなるのです。
      また野菜のお惣菜はカツオ出汁で煮込まれているものを選ぶとカラダへの吸収がよくなるでしょう。

    • メインの食事には、お肉や魚を80~100gぐらい取り入れましょう。魚は一切れ100g前後。お肉はハンバーグ、小さめのステーキ、豚肉の生姜焼き1人分が100g前後です。カロリーを抑えるためにお肉や魚介類を控える人が多いですが、タンパク源が減ってしまうので、不足しないよう注意しましょう。

    • 糖質オフの影響でおかずだけ食べる人が増えてきましたが、やはり食事の〆には、少量の炭水化物をプラスしてください。満腹感が出るので、脳の満腹中枢が満足し、ドカ食い防止となるでしょう。フランスパン1切れ、ご飯を少なめに1膳など。

間違った(?)ヘルシー食のNG例とは?

女性に多い、間違ったヘルシー食は、リバウンドの可能性が高くなります。

  • パンとサラダ、おかずは大豆製品やナッツ類のみ
  • ご飯とお惣菜、お豆腐などの大豆製品のみ
  • サラダチキンとサラダのみ、炭水化物抜き

などが代表例ですね。

食事の代わりに菓子パンやスナック菓子で済ませるよりも、栄養バランスはいいかもしれませんが、これらにプラスして動物性食品や炭水化物も取り入れてください。

大豆製品やナッツ類からも、タンパク質は摂れますが、動物性食品に比べるとカラダへの吸収量が低いので、脳が満足せず、グレリンも活発になってしまうでしょう。

 

これから年末年始に向けて、ご馳走三昧の日々が待ち構えていますが、「ドカ食い」に走らないために、常に脳を満足させ、心もカラダも豊かになる食生活を心がけましょう。