野菜&果物の美養栄養学

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ビタミンDは骨の健康と風邪・免疫力UP対策に

今週のお題「体調管理」

ビタミンの中でもビタミンDは「聞いたことはあるけど何の作用があるのか知らない」という方も多いでしょう。
骨粗しょう症などで悩む方の間では、骨形成に役立つビタミンとして知られますが、ビタミンDは風邪予防やウイルスを撃退する免疫力を高める機能も、注目され始めています。
いったい、どんな食べ物に含まれ、どのように体調管理に役立つのでしょうか?

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ビタミンDと紫外線の関係とは?

ビタミンDは他のビタミンのように食べ物からも摂取できますが、唯一、太陽の紫外線が肌に当たることで、体内合成されるビタミンでもあります。
しかし、美容に関心のある女性ほど、日焼け止めクリームを肌に塗っているため、ビタミンDが不足しているのが現状です。

その一方で、紫外線はシミの元凶となるメラニンを生成する原因となったり、体内に活性酸素を増やすことになるので、そういった面では避けないといけませんね。

ビタミンDが不足することで、骨の健康が保てなくなったり、近年の研究では、不妊の原因にもなっているので、ビタミンDの摂取の観点では紫外線は敵ではありません。

紫外線は私たちの健康や生活で、何を望むのかによって、敵にも味方にもなるので、対策に困るところですよね。

筆者個人としては、肌表面のために、紫外線は徹底的に避けて、日焼け止めクリームを使用し、ビタミンDは食事から補うことで、体内のビタミンD量を減らさないよう心がけています。

ちなみに、食事からビタミンDを補うためには、1日に合計で15~20㎍、の補給が必要です(アメリカ・カナダのビタミンD摂取基準推奨量より)。※食品リストは後述します。

ビタミンDとカルシウムの関係

ビタミンDは、骨の材料となるカルシウムの吸収を助けたり、血中カルシウム濃度を調整して、骨の代謝を正常にする働きがあります。
そのため、ビタミンDが不足すると、骨がもろくなってしまうのです。
「今はまだ若いから...」と思っていても、今の健康状態でビタミンDが不足していると、将来の『骨粗しょう症』の発症年齢が早くなる可能性があるので、若いうちから気を付けておきましょう。
実際に、ダイエットを始めた時期が早ければ早いほど、骨粗しょう症の発症年齢が早くなる、というデータも出ています。

また乳児のビタミンD不足も深刻で、日光浴不足で赤ちゃんのビタミンDが不足し、成長期にカルシウムが骨に定着しない『くる病』をおこし、脚などが軟化して変形してしまう病気です。
母親がビタミンD不足だと母乳にも含まれない状態になるので、ビタミンDが含まれる育児用ミルクを取り入れたり、日光浴を程度にしてあげましょう。

妊活、閉経にもビタミンDが関与?

ビタミンDは、卵巣機能の維持にも役立つことがわかってきており、ある婦人科クリニックの統計では、ビタミンDが不足している女性ほど、体外受精での妊娠率が高いというデータが出ています。
また近年の晩婚化で40代で初産を迎える方もいますが、ビタミンD濃度が高い人ほど妊娠の確率が高いということです。

その一方で、「早期閉経」と呼ばれる40代で閉経を迎えてしまう女性の人口も増えてきています。
これもビタミンDが不足している女性に多く、ビタミンDは女性の卵胞と深く関わりがあるようです。
現在は、クリニックなど個々の統計データでしかわかっていませんが、近い将来、様々な研究報告が発表されるでしょう。

ビタミンDも風邪やインフルエンザ予防に!

風邪やインフルエンザを撃退する免疫力にもビタミンDは関与しているようです。

冬場に風邪やインフルエンザが猛威をふるうのは、日照時間が少ないことも挙げられており、すなわち、日光浴不足でビタミンDが足りず、カラダの免疫力が低下すると考えられているのです。

また、昨年発表された論文では、ビタミンDの製剤を飲み続けたグループは、飲んでいないグループと比べて、インフルエンザや肺炎、呼吸器系の疾患にかかる確率が極めて低いこともわかっています。※参考:『BMJ 2017;356:i6583

ビタミンDを食事から摂るには?

「ビタミン」というと、野菜や果物がイメージされますが、ビタミンDは魚やキノコ類に含まれます。

前述したように、美容面で紫外線を避けたい方は、日光浴からのビタミンD摂取は控えたいと思うので、以下の食品リストから、1日合計で15~20㎍のビタミンDを補うようにしましょう。

  • ニシン 1切れ(約100g)46㎍
  • 紅鮭 1切れ(約120g) 39.6㎍
  • サンマ 1尾(約150g) 14.5㎍
  • イワシ 1尾(約100g) 12.8㎍
  • イクラ 1食分(約10g) 4.4㎍
  • 乾燥キクラゲ(約3g) 2.6㎍
  • エリンギ・しめじ・白キクラゲ(100g) 1.2㎍
  • しいたけ (100g)1.1㎍
  • 鶏卵 1個(約60g) 0.9㎍
  • えのきたけ・マッシュルーム (100g)0.8㎍
  • 干し椎茸(乾燥2個約8g) 0.8㎍

 さいごに

こうして見ると、日本人の和食離れで魚の摂取が減っているのも、ビタミンD不足の原因の1つかもしれませんね。
ニシンや紅鮭なら、1切れ食べるだけで、1日の推奨量をクリアできますし、サンマやイワシなら青背魚なので、DHAやEPAも豊富なので、ビタミンD摂取のついでに、他の栄養成分も得られるメリットがありますね。

魚1切れでのビタミンD摂取で、骨の健康を守り、風邪やインフルエンザ対策になるので、簡単な体調管理食となるでしょう。