野菜&果物の美養栄養学

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オーストラリアで開発!スーパー大麦でやせ体質に?

ここ数年で、昭和初期から戦後にかけてよく食べられていた「麦ごはん」が復活してにわかなブームが続いていますね。
大麦、押し麦、はと麦、もち麦などが雑穀ブームと重なって、一般のスーパーでも並ぶようになりました。
そんな中、オーストラリアで新たな糖尿病や肥満対策食として「スーパー大麦」が開発されています。
一般の大麦類とどう違うのでしょうか?

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大麦類の魅力

大麦、押し麦、はと麦、もち麦などは、大別すると大麦類に入り、小麦とはまた別物になります。
小麦粉は、精製された白いものも、全粒粉であっても近年、世界中で「グルテン」が問題視されていますが、大麦は「グルテン」がほとんど含まれておらず、海外ではシリアルなどと一緒に食べられています。
日本でも、昔から栽培されており、白米が貴重であった時代には、白米と一緒に炊いて食べられていました。
昔は、貴重な白米を節約するために大麦類が一緒に炊かれていたのですが、これが栄養面でみると白米だけで食べるよりも、はるかに栄養バランスがいいことがわかり、近年「麦ごはん」が復活して、健康や美容に関心を持つ方々に指示されているのです。

この大麦類の栄養価が着目され、オーストラリアでは「スーパー大麦」と題して、整腸作用に特化した大麦が開発されました。

オーストラリア生まれのスーパー大麦とは?

今や世界中で深刻化されている肥満や糖尿病。
その対策として、オーストラリアの連邦科学産業研究機構が、レジスタントスターチなど、整腸作用に優れた成分を多く含む「スーパー大麦」の開発に成功しました。

レジスタントスターチは、日本では「冷ごはん」に含まれる成分として一躍有名になった成分ですね、
スーパー大麦にはレジスタントスターチの他に、フルクタンやβ-グルカンといった整腸作用のある物質も多く含まれ、これらは「発酵性食物繊維類」とも呼ばれています。
また、総合的な食物繊維量も一般の大麦類と比べて2倍以上増えているのです。

発酵性食物繊維類とは?

発酵性食物繊維類(レジスタントスターチ,フルクタン,β-グルカン)は個々の成分の働きもありますが、ここでは共通して腸内に働きかける機能をご紹介いたします。

まず、腸内の善玉菌(有用菌)のエサとなります。
その前の課程である胃の中では、その成分が膨らんで、食べ物の消化吸収をゆるやかにするので、血糖値の上昇もゆるやかにしてくれるのです。
そのため、体脂肪が溜まりにくくなり、過食を抑えるホルモンが腸から分泌されやすくなります。
これだけで、かなりのダイエット効果が見込めそうですし、糖尿病や肥満の予防食として開発されただけのことはありそうですね。

レジスタントスターチ,フルクタン,β-グルカンは、腸内に運ばれると、腸内細菌のエサとなるので、それらによって発酵が進み「発酵性食物繊維」となります。

そうなると、腸の入り口から、腸の奥までくまなく行きわたり、さらに隅々にまで存在する腸内細菌のエサとなっていくのです。※岡山大学大学院環境生命科学研究科調べ

 短鎖脂肪酸が増え、さらに腸内環境が良くなる?

 腸内細菌が発酵性食物繊維類を食べると、短鎖脂肪酸の1種である酪酸やプロピオン酸という成分を産生します。
これらが腸内に増えると、ヒトのカラダは食後高血糖が抑えられ、腸管のバリア機能が高まると考えられています。
また、食欲を抑えられるホルモンが分泌されやすくなるので、暴飲暴食対策にもいいでしょう。

そして少量でお腹がいっぱいになるという利点に加えて、「セカンドミール効果」と呼ばれる、次の時間帯の食事でも、必要以上に空腹感が感じないので、さらに暴飲暴食が防げるのです。
例えば、朝食にスーパー大麦を食べていると、発酵性食物繊維類の作用のおかげで昼食時の食欲が抑えられるということです。
また昼食でスーパー大麦を食べていると、夕食も同様となります。

適量はどれぐらい?

スーパー大麦は1日12g程度いただくと、上記のような作用が期待できるでしょう。
ご飯に混ぜて炊いたり、単独で蒸して、他のシリアルや雑穀と一緒に食べたり、サラダやシチューなどのトッピングにしていただくといいでしょう。

スーパー大麦は成城石井や大型スーパー、健康食品店などでしか、まだ手に入らないかもしれませんが、気になる方はぜひ探してみましょう。

スーパー大麦ほど発酵性食物繊維類の含有量は高くなくても、他の大麦類にもこれらの成分は含まれるので、「麦ごはん」などで大いに活用してみましょう。

さいごに

加工食品やファストフードなど、手軽に食べられる便利食品は、食べ続けるとカラダに害を及ぼすことが多いですね。
結局は、昔ながらの食生活がカラダに優しいということでしょうか?
新しく開発される食材も、オーストラリア生まれのスーパー大麦のように、本来の自然食品がステップアップしたものだと大歓迎ですね。