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もち麦のβ-グルカンでお腹やせ!胃腸の改善にも◎

日本人の主食はお米ですが、その昔、白米は高価であったので、庶民は、大麦を混ぜて白米を節約していた時期がありました。
当時の「麦ご飯」は、白米の節約目的でしたが、栄養学や医学が進化した現代では、栄養価が高い食品として、もち麦などの大麦類が見直されていますね。
今ではすっかりスーパーフードの仲間入りを果たしています。

そして昨年(2017年)秋、麦ご飯は、世界的権威のある学術誌でも紹介されました!

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もち麦、大麦とは?

「もち麦」は、モチモチとした食感のある大麦の総称で、大麦の品種というわけではありません。
モチモチ食感ではない大麦は「押麦」などに分類されます。

もち麦は、麦類なので、小麦粉に含まれるグルテンを気にする方もいらっしゃいますが、大麦と小麦では、構造が違うので、大麦を加熱してもグルテンはほぼ生まれません。

大麦類は、お米のように粒状で食べるのが一般的で、加熱(炊く)して冷めていく過程で、冷たいご飯のように、レジスタントスターチという食物繊維様の物質が生まれます。

また、もち麦の最大の特徴は、水溶性食物繊維の一種、「β-グルカン」が豊富なことです。

β-グルカンとは?

2017年10月に、世界的権威のある『Nutrition』という栄養学術誌で、日本の麦ご飯の研究が掲載されました。

その記事の内容は、「麦ご飯に内臓脂肪を減らす作用がある」というものです。

これは、もち麦に含まれるβ-グルカンの作用が大きいと考えられています。
調査では、肥満の男女60人を対象に、30人ずつの2つのグループにわけ、1つのグループには、β-グルカン入りの麦ご飯を、もう1つのグループには、β-グルカンが入っていない麦ご飯を、毎日2食、食べてもらい、2週間、経過をみたものです。

その結果、β-グルカン入りの麦ご飯を食べたグループの人たちは、内臓脂肪面積が有意に減ったということです。
それには、β-グルカンが血糖値の上昇を抑えたこととも関連するそうです。
※参考:『Nutrition』42,1-6,2017

ダイエットには血糖値コントロールが必要?

砂糖や白く生成された小麦粉でできた、パンや洋菓子は、血糖値を急上昇させることが多いですね。
その時に、インスリンが血糖値を下げるために、大急ぎで大量に分泌されるのです。
大量に分泌されたインスリンは、たいてい余ってしまうので、その余ったインスリンたちが「脂肪を溜め込む」という余計な仕事をしてしまうのですね。

そのため、ダイエットを始め、肥満や糖尿病の人たちは、血糖値を抑える必要があるのです。

麦ご飯は、炭水化物なので、もちろん糖質も入っているのですが、β-グルカンが作用するので、血糖値を緩やかに上げて、緩やかに下げるので、インスリンも大量に分泌されず、余分な脂肪もカラダに蓄積されないので、お腹からやせていくのです。

β-グルカンが入った麦ご飯が望ましいですが、もち麦を購入する際に、成分表のチェックが面倒な場合は、麦ご飯を冷ました状態で食べると、レジスタントスターチが生まれ、同様に血糖値の乱高下を防いでくれるでしょう。

β-グルカンは他の作用でもダイエットに◎!

もち麦に含まれるβ-グルカンは、血糖値コントロールだけではなく、胃や小腸、腸などの消化器官で、様々なダイエットに有意な働きをしてくれます!

  • 胃では?
    胃の中で、もち麦のβ-グルカンは水に溶け、粘性が出てくるので、他の食べ物も一緒に、食べ物の移動速度をゆっくりとしてくれます。
    そのため、少量でもお腹がいっぱいになり、食べ過ぎを防ぎ、腹持ちを良くしてくれるでしょう。
    こうした作用は、血糖値コントロールにもつながります。

  • 小腸では?
    小腸に移動した、もち麦のβ-グルカンは、今度は糖質や脂質の吸収をおだやかにしてくれます。
    そのため、小腸の下部まで届き、血糖値を抑えるホルモンを刺激したり、満腹のサインを送ってくれるホルモンが分泌されます。
    そして肝臓でつくられた胆汁酸が小腸に分泌されると、この胆汁酸にβ-グルカンがくっついていくので、胆汁酸が再度、小腸からカラダに吸収されるのを防ぎ、余分なコレステロール生成も少なくしてくれるでしょう。

  • 大腸では?
    大腸にたどりつくと、今度は、腸内細菌のエサとなって「短鎖脂肪酸」という物質が生まれます。
    その刺激で、さらに血糖値の上昇を防ぐと考えられています。

セカンドミール効果とは?

もち麦を食べても、小腸の下部や、大腸まで届くには、数時間かかります。
そのため、前述の各器官でのβ-グルカンの作用は、例えば朝食で食べると、お昼頃、そして昼食で食べると夕食の時間帯に届くことになります。
こうして、体内では数時間、血糖値コントロールや、食欲をコントロールするホルモンが機能することになるので、ダイエットには嬉しい作用があるのですね。

次の食事まで、こうした作用が期待できることを、「セカンドミール効果」といいます。

さいごに

もち麦は、昔から日本人が「麦ご飯」を食べていたこともあったので、高齢者の方にも受け入れやすく、今後も定着していきそうですね。

一般のスーパーのお米売り場にも、「もち麦」コーナーが設けられていますし、コンビニのおむすびやお弁当にも、もち麦ご飯が登場しています。

シリアルバーやヘルシースナッキングなどの、健康を謳ったおやつにも、もち麦入り、大麦入り、と題した製品が多くなりました。
スイーツぐせが治らないダイエッターの方たちは、こうした製品を取り入れるのもいいでしょう。

もち麦は、白いご飯が好きな方でも、味の変化がないので、取り入れやすいでしょう。

本格的なダイエットではなくても、ポッコリお腹の予防にも、昔ながらの麦ご飯で体型キープできそうですね。