ストレスを感じると「やけ食い」をしてしまう人、逆に「食欲不振」となる人。
この違いはどこから生まれるのでしょうか?
ストレスや「やけ食い」はそのまま太りやすい体質になったり、健康被害が起きたりするので、ストレスと食欲のメカニズムを探ってみましょう。
食べることでストレスを抑えようとするメカニズムとは?
イライラしたり、ショックを受けたりすると交感神経が過剰になります。
こうした状況下では、「負のスパイラル」に陥らないよう、カラダは副交感神経を働かせます。
同時に副腎からコルチゾールというホルモンも分泌させます。
副交感神経は胃をふくらませて、カラダをリラックスモードにするよう働きかけ、そして過剰なストレスをかき消すため、副腎もコルチゾールを大量に生み出してしまいます。
その時に、食欲抑制の働きがあるホルモン「レプチン」の分泌がかき消されてしまい、カラダは「満腹だよ!」というサインを受け取らないので、どんどん「やけ食い」に走ります。
また一度「お腹いっぱい食べるのが当たり前」という状態に慣れると、胃から「グレリン」という成分が過剰分泌されて、さらに食欲が沸き続け、「やけ食い」はさらに止まらなくなるのです。
これが、いわゆる「ストレス太り」です。
ストレスを感じると食欲がなくなる場合のメカニズム
一方で、食欲がない時は、交感神経が優位になっている状態の時と言われています。
怒りが爆発したとき、または失恋や事故、天災、家族の死など、極度のショック状態が起きると、リラックスモードを生む副交感神経が活発になりにくくなり、食欲不振に陥る、と考えられています。
ダイエット面ではやせていくかもしれませんが、精神面においては、心もカラダも大変な状態にです。
交感神経は日中、仕事モードやヤル気スイッチをオンにして、活発に行動を起こせる、という良い面も持っていますが、常に緊張した状態が続くことになるので、心もカラダも休まりません。
副交感神経にスイッチするためには、何か一口でも食べ物を入れると、精神状態がラクになるかもしれません。
ほどよく食欲コントロールする食べ方とは?
交感神経と副交感神経は、どちらも呼吸や血液循環、そして食欲や感情など様々なことをコントロールする「自律神経」のことです。
これらを利用して、ストレスと食欲のバランスを、うまくとりたいものですね。
ここでストレスを感じにくくして、「やけ食い」になりにくい食べ方をご紹介します。
- 食欲抑制ホルモン「レプチン」を働きやすくする
食後30分ほどするとレプチンの働きで満腹中枢が刺激され、食べ続けなくても脳がリラックスモードに入っていきます。
「物足りない」と感じても、腹八分目で食べるのをストップし、レプチンの分泌を待ってみてみましょう。 - 胃袋ではなく「心を満たす食事」を心がける
味気ないな食事ではなく、見た目が和む食空間づくりをしてみましょう。
彩りがキレイなオシャレなデリや懐石弁当などです。
中途半端に食べると心が満たされないので、物足りなく感じ、どんどん食べてしまうハメに。 - 怒りやショックが大きすぎて食欲不振になった場合
とにかく、何か一口、口に入れて、ストレスからカラダと心を開放してあげましょう。
イチゴやオレンジ、リンゴなどのフルーツがオススメです。カットフルーツならコンビニでも購入できますね。
イチゴはリラックス作用が期待できるフラボノイドも含みます。
またカカオ成分の高いチョコレートを一カケいただくのもオススメです。
ただ、無理に食べようとすると「やけ食い」になりやすい精神状態なので、緊張状態を断ちきるために、少量だけ食べて、副交感神経にスイッチしてみましょう。
さいごに
ストレスのメカニズムを事前に知っておくと、大きなストレスが来たときに「やけ食い」や食欲不振にふりまわされることも少なくなるでしょう。
くれぐれも、お砂糖たっぷりのスイーツのやけ食いには走らないようにしてください。
ストレスがある時に、高糖度は、イライラやショック状態の増大させるかもしれません。