野菜&果物の美養栄養学

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卵を多めに食べても心血管リスクに繋がらない?

「コレステロール値を抑えるために卵を控える」と言われ出して随分たちますが、近年では、卵の摂取が直接、コレステロール値に関与するわけではないことが、多くの研究発表でわかってきましたね。
そして新たに、オーストラリアのシドニー大学の最新研究でも、卵は心血管リスクに直接関与しないことがわかったようです。

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糖尿病患者の方でも卵は1週間に12個までOK?

シドニー大学では、先行研究として、3ヶ月の体重維持の調査で、

[A]卵を1週間に12個食べる人
[B]1週間あたり2個以下の卵しか食べない人

を比較しても、心血管リスクのマーカーの差がなかったことを確認しました。

先行研究に続いて、糖尿病患者の方と糖尿病の前兆がある方、合計128名を対象に前述のように、[A]と[B]のグループに分けて調査を継続しました。
その後、6ヶ月後と1年後に、それぞれ卵摂取による影響を評価したところ、どちらのグループも、心血管リスクのマーカーに、有害な変化はなかったということです。

これらの調査と共に、対象者に食事指導も行っており、両グループとも、バターなどの飽和脂肪酸の油脂類の代わりに、アボカドやオリーブオイルなど不飽和脂肪酸の油脂類を摂取するよう指導していたようです。

特にこの食事指導も、卵摂取の調査には影響していなかったようです。
※参考『米国臨床栄養学雑誌』2018年5月

これまで、糖尿病患者の方や、糖尿病の前兆がある方には、卵の摂取について指導が行われていたそうですが、この研究により、1日1~2個程度の卵なら、健康的な食生活の一部とみなされ、特に卵の摂取を控える必要はなさそうだ、と考えられています。

※この研究では「卵アレルギー」については触れられていません。

卵のコレステロールは直接人間のコレステロール値に関与しない?

今でも根強く「コレステロール値が上がる」と思われがちですが、卵に含まれるコレステロールは、直接、ヒトのコレステロール値には関与しません。

1980年代に、うさぎを用いた動物実験の論文が発表された時に、卵を食べるとコレステロール値が上がったという内容が書かれていました。
その後、卵はコレステロール値を上げてしまう悪者にされてしまったのです。

しかし近年では、うさぎは人間と生体構造が違うので、確実性がないとされ、医療現場ではもう卵はコレステロール値を上げてしまう悪者扱いはされていません。

また、人間の生体構造が似ているマウスで行われた動物実験では、卵を食べても、直接コレステロール値に影響しないことが、数多くの論文発表でわかっています。

卵はアミノ酸スコア100で低カロリー

本来、ダイエットにカロリーはさほど関係ないのですが、やはり気になるものですよね。
卵にも脂質は含まれていますが、肉類と比べるとかなり少なく、1個平均の可食部は60gで90kcalほどです。1日2個食べたところで180kcal。

動物性タンパク質となりますが、飽和脂肪酸の含有量も低いので、直接太る原因にもなりにくいと言えるでしょう。
また必須アミノ酸を全て含む「アミノ酸スコア100」のタンパク質食品です。

さいごに

卵は健康な人であれば、1日3個ぐらいは大丈夫!? とも言われていますが、卵アレルギーの心配がない人であれば、必須アミノ酸が補えるので、1個は食べておきたい食品ですね。

筆者は時々、3時のおやつに、ゆで卵をいただいています。
ゆで卵なら、コンビニやコーヒーショップでも置いているところが多く、お菓子よりも腹持ちがよく、栄養も満点で低カロリーなのでオススメです。