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運動習慣がある人の糖質制限は危険?その理由とは

糖質オフダイエットの後遺症や、リバウンドの研究報告も、近年、続々と出てくるようになりましたが、やはり根強く支持している医師やダイエット・コンサルも存続していますね。
糖尿病やてんかん患者の方は、治療食として適切ですが、一般に健康と言われている人達や、運動習慣がある人が行うと、運動能力が落ちていくかもしれません!?

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糖質制限で体重が落ちるからくり

糖質制限の中に「ケトジェニック・ダイエット」というものがありますね。
食事からの炭水化物を徹底的にカットして、体内での糖質量を徹底的に少なくすると、ケトン体がエネルギー源として生成され、その副作用として体重が減っていくというものです。
糖質制限ダイエット(糖質オフ)もこのカラクリを大いに利用して、一時期、体重が落ちるので、ダイエットに成功したかのように思い、実践者も増えました。

しかし、このカラクリは、特にアスリートが行うと、代謝エネルギーの利用能力が発揮できず、そして、筋肉も安定せず、選手生命に致命傷をきたすこともあるそうです。

一般的な生活者は運動不足が問題視されている一方で、マラソンやヨガ、フィットネス、水泳、ウォーキングなど、運動を習慣化している人も大勢います。
そういった人たちも、糖質オフを実行するとアスリートほどではなくても、運動能力が落ちる原因になるかもしれません。

運動に糖質オフが適切でない理由とは

アメリカのセントルイス大学は、16名の男女を対象に、運動習慣と糖質制限の関連性を観察した研究報告を発表しました。

研究では、糖質制限食(低炭水化物・高脂肪食)を食べるグループと、高炭水化物食を食べるグループに分け、それぞれ運動能力を調査しました。

その結果、糖質制限食を食べたグループでは、無酸素的運動のパフォーマンスが向上されないことがわかりました。
「無酸素的運動」とは短距離走や三段跳びなど、瞬発力を要する、短時間で終わる運動のことをさす専門用語です。

100m走や三段跳びなどの短距離走では、体内の代謝系と深く関与しています。
しかし、糖質制限を常に実践している状態だと、ケトン体のエネルギーではこうした運動能力には対応できず、カラダがついていけず、成績を落とすことになるそうです。
※参考:『スポーツ医学身体フィットネス雑誌』

また、糖質制限を行うと、タンパク質食品を食べていても、糖質の代謝産物がないため、筋力が身に付きにくくなるという欠点もあるので、トレーニングを積んでも、成績につながらかもしれないのです。

本来、アスリートは、ハイカーボレイト食(高炭水化物食)の栄養指導が取り入れられていたので、即エネルギーとして活用できる炭水化物は、運動習慣のある方には必要な栄養素なのです。

炭水化物は1日の食事の半分を占めるのが理想

『日本人の食事摂取基準』では、三大栄養素の理想的なバランスは、

  • 炭水化物:50~65%
  • 脂質:20~30%
  • タンパク質:13~20%

としています。
1日の食事量の少なくとも半分は、炭水化物で補うのがヒトとして健康を維持するベースとなります。
アメリカでもやはり1日の炭水化物摂取量は約60%を推奨しています。

糖質制限など、無理に正当な数値を崩してまで栄養バランスを損なう食事を続ければ、運動能力が落ちてしまうのも、当然だといえるでしょう。

さいごに

糖質制限は、前述したように、糖尿病やてんかんなどの場合を除き、一般の生活者や運動習慣のある方は、むやみに取り入れないよう、注意しましょう。