一日一食×読書でダイエット脳を育てるブログ

毎日のプチ断食習慣で、腸と脳をクリーンに!

ストレスで脳は一気に老ける?修復に必要な栄養とは

突然の家族の死や、親しい人との別れ、病気やケガ、大きな失敗、経済破綻など、生きていると、大きな悲しみに暮れる出来事が起こるものですよね。
そんな時、大きなストレスとなって、体調を崩したり、食欲がなくなったりします。
それと同時に、脳年齢が一気に老けてしまうこともわかってきました。

f:id:miwamomoka:20180611111848j:plain

ストレスとなる重大出来事は脳を老けさせる?

アメリカのカリフォルニア大学サンディアゴ校の脳科学研究で、冒頭で述べたような大きなストレスとなる重大出来事に遭遇すると、人は脳年齢が平均4ヶ月も老けることがわかりました。

研究では平均年齢62歳の男性、約360人を対象に、重大な出来事に遭遇したかどうかを尋ね、その後5年間あけて、対象者に、同じ質問を実施しました。

その後、身体状態や認知機能、うつ症状を調査し、脳のMRI検査を行ったところ、脳の厚さや皮質下の容積データ解析により、平均年齢は64歳になっていました。

5年後の調査で、平均年齢64歳だと、脳の加齢はさほど進んでないように感じますが…!?

次に、脳の老化に関連が深いと考えられている、心疾患、アルコール摂取、経済状況、人種などで調整したところ、重大なネガティブな出来事を一回経験すると、脳年齢は、実年齢よりも約4ヶ月老けていることがわかったのです。
※参考:『Neurobiol Aging 』2018年3月

大きな悲しみは、人によって程度の差はありますが、ショック状態で意識がもうろうとしてしまう、などの症状が起こりますよね。
引きずってしまうと、精神疾患をはじめ、食欲不振、その逆の暴飲暴食、そしてそれが引き金となって肥満や糖尿病、アルコール依存で肝臓や腎臓を痛める、などの病気を引き起こすので、ストレスによって失われてしまう栄養素を知って、食事から補うようにし、1日も早く精神状態が立ち直るようにしておきましょう。

ストレスによって失われる栄養を補おう!

ここからは、冒頭の研究発表とは別に、『応用栄養学』の観点から、ストレス時の栄養ケアについてお伝えします。

冒頭で述べた、大きなストレスとなる重大出来事は、生活習慣病のように、日頃の生活や食生活を気を付けていても、避けては通れないことです。
しかし、一時的に大きなショック(ストレス)を受けても、短期間で立ち直ることができる人と、長引いてしまい、そのまま心の病気になってしまう人もいます。

ヒトは大きなストレスにさらされると、エネルギーを消耗しやすく、糖質、脂質、タンパク質が体内で代謝不良を起こす場合があるのです。
人間のカラダは、こうした緊急事態に備えて、体内に糖質や脂質、タンパク質が貯蔵されていますが、エネルギーの消耗が早いので、次に挙げる栄養素を補って、いち早く体力を回復させておく必要があります。

ストレス時に要求量が高まる栄養素とは?

  • タンパク質
    精神の安定化、脳の活性化
    ⇒ 魚介類、大豆製品、鳥類の肉など

  • ビタミンB1
    神経機能の正常化、脳の活性化
    ⇒ 納豆、大豆製品、魚介類、穀類、きのこ類など

  • ビタミンB6
    神経の興奮を抑制、神経伝達物質の合成に関与
    ⇒ 魚介類、モロヘイヤ、さつまいも、にんにく、バナナ、アボカドなど

  • ビタミンB12
    脳・神経細胞の活性化、精神の安定化、記憶力や集中力を高める。
    ⇒ 魚介類、レバー類、海苔など

  • ナイアシン
    精神機能の正常化、脳・神経の働きに関与、疲労回復、自律神経の安定化
    ⇒ 魚介類、ナッツ類、バナナなど

  • パントテン酸
    副腎皮質ホルモンの生成に関与、免疫能亢進
    ⇒ 魚介類、モロヘイヤ、カリフラワー、アボカド、納豆、きのこ類

  • ビタミンC
    心身の安定化、ストレスに対する抵抗力を高める、副腎皮質・髄質ホルモンの生成に関与
    ⇒ 野菜類全般、果物類全般(アボカドを除く)

  • ビタミンA(β-カロテン)
    ストレスに対する抵抗力を高める。抗酸化作用、免疫能亢進
    ⇒ (β-カロテン)緑黄色野菜全般、マンゴー、パパイア、ビワ、柿
    ⇒ (ビタミンA)ウナギ、マグロ、レバー類

  • ビタミンE
    自律神経のコントロール、血液循環の促進、抗酸化作用
    ⇒ ナッツ類、アボカド、オリーブオイル、魚介類、モロヘイヤ、ほうれん草、カボチャなど

  • カルシウム
    脳神経細胞の興奮抑制、精神の安定化、副腎皮質ホルモンの分泌調整
    ⇒ 小魚、干しエビ、ひじき、モロヘイヤ、小松菜、ナッツ類

  • マグネシウム
    体温・血圧の調節、神経の興奮抑制、カルシウムの働きを調節する。
    ⇒ あさり、いわし、アーモンド、玄米、切干大根、ドライプルーンなど

  • 亜鉛
    体細胞の新陳代謝促進、免疫能亢進、副腎皮質ホルモンの生成や分泌調整
    ⇒ うなぎ、ほたて、あさり、しじみ、レバー類、高野豆腐、アーモンドなど

さいごに

こうしてみると、食事は大きなストレスを抱えた時にも、バランスよく食べることが必要ということになりますが、上記の栄養素は、タンパク質を除き、ビタミンやミネラルと呼ばれるものです。
これらは総じて、野菜や果物、大豆製品、魚介類に共通事項として多く含まれていますね。
ストレスを抱えた時、野菜や大豆製品の摂取を増やし、様々なビタミンやミネラルも一緒に摂れる魚からタンパク質を補うようにすれば、立ち直りの早い人になれるかもしれませんね。