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オレンジジュースは凍結で栄養価UP?スペイン研究

オレンジジュースの製造過程で、あえて凍結させると、人体へのカロテノイドの吸収が高まるかもしれない!? というスペインからの機能性食品の最新研究が発表されました。

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オレンジジュースを凍結させ、レンチンすると?

食品を凍結させてから、電子レンジで解凍すると、一般に栄養価が下がりそうにおもいますよね。
しかし、ことオレンジジュースに関しては、様子が違うようです。

スペインのセビリア大学の研究では、オレンジジュースに含まれるカロテノイドと、ヒトの体内で、そのカロテノイドの生体利用率の関連性が調査されました。

オレンジジュースを凍結させると、オレンジそのもののカロテノイドは、ある程度損失してしまいます。
それを考慮した上で、オレンジジュースを様々な形で検討し、生体利用率が調べられました。

  1. オレンジジュースを凍結して室内で自然解凍したもの
  2. オレンジジュースを凍結して、電子レンジで解凍したもの
  3. 搾りたての新鮮なオレンジジュース

以上の3種類のオレンジジュースを調べたところ、なんと、期待を裏切り、カロテノイドの生体利用率は、3の新鮮なオレンジジュースが一番低かったのです。

そして一番、生体利用率が低そうに思われる、2の電子レンジで解凍したオレンジジュースが一番高かったのです!
※参考:『機能性食品雑誌』

カロテノイド濃度よりも、生体利用率の方が大事

もちろん、ジュースそのもののカロテノイド濃度は、3が一番高かったわけですが、飲料としてカロテノイド濃度が高くても、ヒトの体内で有効利用されなければ意味がないですよね。

そうした意味で、飲料の製品としてのカロテノイド濃度が、やや劣っても、体内で有効利用できる率が高い方が、私たちのカラダにとって、良い飲み物となるわけです。

食品を凍結させると細胞が破壊されて吸収がよくなる?

オレンジなど、自然界にある植物は細胞組織があるので、オレンジを「搾る」というひと手間でも果肉の細胞が破壊されて、その中の栄養成分や機能性成分がしみ出してきます。

その上、凍らせるという加工が加わると、さらに細胞の破壊が進むので、私たちのカラダに入ってきた時に、吸収がよくなるのではないか? と考えられています。

そして電子レンジで解凍すると、今度は加熱課程も加わるので、さらに細胞の破壊が進み、カロテノイドが私たちの腸管で、さらに吸収されやすくなる! ということですね。

さいごに

このオレンジジュースの論文を読んで、数年前「えのき氷」がはやった時のことを思い出しました(今も売れ続けていますが)。
考案者の博士が、エノキタケを細かく刻んで、加熱して、凍らせることで、エノキタケの細胞から、最大限の栄養成分を十分に抽出させることができ、体内に送り込むことができる、とおっしゃっていたのです。

食材は違いますが、オレンジにも同じことが言えるのだなぁと個人的に思った次第です。

夏は凍らせたジュースが重宝するので、解凍したオレンジジュースでカロテノイドを効率よく摂取できそうですね。
カロテノイドは、日焼けで傷んだ肌粘膜の修復や、胃腸などの粘膜を健康に保つ作用が期待できるので、今の時期に重宝するでしょう。