空腹ホルモンダイエット
●[実践編]2週目 日頃の食事で痩せやすいモノを知っておこう!
■13日目 亜鉛と空腹ホルモンの関係
間食を食べるクセは、そろそろ影をひそめ、三度の食事の食間に「口寂しい」と感じにくくなっていれば、空腹時間の確保は、ほぼ身についてきたと言えるでしょう。
食事を腹八分目で終わらせて、間食を避けるためにも、満腹中枢を刺激してくれるレプチンの存在はかけがえのないものですね。レプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンですが、食事から亜鉛の摂取が足りないと、分泌力が弱まるということも近年の研究でわかっています。
亜鉛は必須ミネラルでもあり、体内でタンパク質が新しい細胞を作る時にも必要となるミネラルです。厚生労働省による一日の亜鉛推奨量は成人女性で、9mg以上35mgまでとされています。しかし、「国民健康・栄養調査(平成25年度)」では女性の亜鉛の摂取量平均は7.2mgと推奨量よりも下回っています。間食のクセは治ってきても、三度の食事の際に、たくさん食べてしまうクセがまだ改善されないようなら、食事から亜鉛が摂取できるものを食べておきましょう。
牡蠣の亜鉛含有量がダントツですが、牡蠣は季節によってはいただけない時期もあるので、レバー類、牛赤身肉、鰻、ホタテ、シジミ、アサリ、納豆などから摂取しておきましょう。
亜鉛が含まれる食品は、ほとんどがタンパク質食品でもあります。タンパク質と亜鉛の相乗効果でレプチン分泌だけでなく、カラダの細胞の生まれ変わりも促してくれます。また亜鉛の吸収を高める栄養素にビタミンAもあげられます。レバーや牛赤身肉、鰻ならビタミンAも含まれます。ニンジンや、ほうれん草などの緑黄色野菜からもβカロテンが摂取でき、体内でビタミンAに変わるので、食事の際にプラスしておくと、亜鉛の吸収を良くしてくれるでしょう。
【参考文献】
- J Trace Elem Med Biol. 2012 Oct;26(4):238-42. Relationship between zinc levels and plasma leptin in hemodialysis patients. Aranha LN, Lobo JC, Stockler-Pinto MB, Leal Vde O, Torres JP, Mafra D.)
- 平成25年度 国民健康・栄養調査 厚生労働省,p62-63
- 『知っておきたい栄養学』白鳥早奈英著,P120-121,2014(学研パブリッシング)