頭皮のお話を数日かけてご紹介してきましたが、頭皮にもエイジングケアが必要です。近年、お肌のエイジングだけでなく、身体全体の予防医学としても世界中で様々な分野で研究が進んでいますね。美髪を造る頭皮もしかり!
さて、頭皮のエイジング(老化)の原因もやはり活性酸素です。過去の記事のお話しと重複してきますが、頭皮は皮脂が分泌され、それが酸化することで活性酸素が発生しやすいのです。シャンプーやトニックなどで清潔に保つことも大切ですが、発生してしまった活性酸素も消去しなければいけません。
活性酸素の消去はシャンプーやトニックなど外側からのケアではなく、食事から抗酸化成分の入っているアイテムを食べて内側からケアする必要があります。ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール類は抗酸化成分の代表格ですね。また古くなってしまった脂質のサビとも言われる過酸化脂質を抑制するには、ニンジンエキスなどの有効でしょう。
そして食事から抗酸化成分を摂り、血液をサラサラにしておくのもポイントです。外側のケアで、どんなに髪の有効成分が勢ぞろいしたオーガニックやノーシリコンの高級シャンプーを使っても、トリートメントをしても、食生活が偏り、内側から必要な栄養成分や抗酸化成分を摂取していなければ、根本が成り立たないので無駄な努力になってしまいます。
お仕事や勉強、料理や裁縫にいたるまで、基本事項を飛ばし、根本がいい加減では何事も功を奏しませんよね。頭皮のエイジングケアも基本が大切なのです。
では、抗酸化成分にはどんな栄養成分があるのでしょうか?
- ビタミンC
抗酸化作用だけでなく、皮膚組織のコラーゲンを生成するときの材料にもなります。加齢と共に、頭皮もたるんだり、やせたりするので、頭皮の皮膚組織のコラーゲン量は減らないよう注意したいものです。
果物では、みかんやレモンなどの柑橘類、キウイフルーツ、柿など。野菜類では、ブロッコリーやスプラウト類、緑の葉野菜、さつまいもなどです。 - ビタミンE
別名「若返りのビタミン」とも言われるほどエイジングケアには欠かせない栄養素。老化の原因となる過酸化脂質の生成を防いだり、自律神経に働きかけて血行を良くしたりします。皮膚(頭皮を含む)の隅々にまで食事から得た栄養を届ける役目もあります。
ごま、ごま油、ナッツ類、アボカド、にんじん、かぼちゃなどに多く含まれています。 - リコピン
トマトに含まれるカロテノイドの一種で、スイカ、赤いパプリカ、ピンクグレープフルーツなどにも含まれます。カロテノイドの一種なので、緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンと同じく体内でビタミンAとしても活躍しますが、β-カロテンと違うところは、抗酸化作用がβ-カロテンの2倍以上もあるということ! リコピンは皮膚がんの原因となる紫外線ダメージから肌を守ることで一躍有名になった栄養成分ですが、頭皮も髪で守られているとはいえ、直射日光から紫外線ダメージを受けやすい部位。トマトは頭皮のエイジングケア食として役立つでしょう。 - ポリフェノール類
ポリフェノールとはアントシアニンやカテキン、フラボノイド、クロロゲン酸、などを含む機能性成分の総称です。アントシアニンはブルーベリーやアサイー、プルーン、紫色の野菜類に含まれます。カテキンは緑茶、紅茶などの茶エキスとして含まれます。フラボノイドは多くの果実類や赤ワイン、クロロゲン酸はコーヒーなどに含まれます。たくさんの種類があり、わかっているだけでも4,000種とも言われていますが、共通して言えることは抗酸化作用があるということ! 活性酸を除去し、同じく抗酸化作用のあるビタミンEやC、Aと一緒に摂ると相乗効果が発揮できるようです。 - スルフォラファン
ブロッコリーから発見された成分で、同じくアブラナ科の植物であるキャベツ、カリフラワー、菜の花、大根などに含まれます。またカイワレ大根やブロッコリースプラウト、豆苗など、植物の新芽を食するスプラウト類にも多く含まれることがわかっています。がん予防作用があることで有名になりましたが、体内の解毒作用と活性酸素除去のパワーが優れており、中でもブロッコリースプラウトが一番スルフォラファンの抗酸化作用が強いと考えられています。がんを予防するほどの抗酸化力で頭皮のエイジングケアに役立てましょう。
エイジングケア食は、ほとんどが野菜や果物、ナッツなど植物の恵みによるものですね。野菜や果物が持つ色には、色素成分そのものが抗酸化成分になっていることも多いです。食卓に野菜や果物の彩りを取り入れるだけで、様々な抗酸化成分を摂取できることになるので、頭皮のエイジングケア食として、お役立てください。
自分でお買い物に行くと、独りよがりなチョイスになるので、旬の彩り野菜と果物を予めセットにして送ってくれる無農薬の宅配野菜も選択肢に入れておくと便利でしょう。