『美髪を造る食生活11』~髪の生成に必要な栄養素-タンパク質編~ でタンパク質食品についてお話しいたしましたが、本日は~髪の生成に必要な栄養素-ビタミン編~をお届けします♪
髪を造る栄養素としては主にタンパク質が占めていますが、人間に必要な栄養素は糖質(炭水化物)と脂質も必要でこの3つで三大栄養素といいます。この3つの栄養素はカラダのエネルギー源になるため、三大栄養素いうのですが、これらの働きを助けたり、カラダの調子を整えるのがビタミンの役目です。
ビタミンの役目
ビタミンは体内で合成できないものが多く、食事で取り込むことが必要です。水溶性と脂溶性に大別され、水溶性はビタミンB群やビタミンCで、後述しますが、頭皮や髪の生成に重要な働きがあります。脂溶性のビタミンは、末梢神経を広げ、全身の血液循環をなめらかにするビタミンEなどがあります。
◆水溶性ビタミン
- ビタミンB2
細胞の新陳代謝を助け皮膚や髪、爪の成長を促す働きがあります。不足すると口内炎や目の充血につながるので、不足しないよう注意しましょう。
レバー類、うなぎ、牛乳、乳製品、納豆などに含まれています。 - ビタミンB6
タンパク質の分解と合成に必要な栄養素。ビタミンB6を十分に摂っておくと、タンパク質が体内で有効に使われ、皮膚や髪が丈夫になるでしょう。
肉類、魚介類、バナナなどに含まれています。 - ビオチン(ビタミンB7)
皮膚や髪の健康に深く関係し、皮膚炎や脱毛、白髪の予防や改善に有効と考えられています。
あさり、アボカド、卵、アーモンドなどに含まれています。 - パントテン酸(ビタミンB5)
三大栄養素のエネルギー代謝を助ける栄養素で、皮膚や髪を健康に保ち、体の免疫力UPにもつながります。
レバー類、納豆、このこ類、納豆などに含まれています。 - ビタミンC
食品から摂取したタンパク質はアミノ酸に分解されますが、アミノ酸から細胞同士を結び付けるコラーゲン生成をする際に、最も重要な栄養素です。亜鉛の吸収にも寄与します。
レモン、いちご、柿などの果実類、緑の野菜類にも含まれています。
◆脂溶性ビタミン
- ビタミンA(β-カロテン、リコピン、アスタキサンチンなど)
髪の健康を保ち、皮膚や目の粘膜を造る上でも重要な栄養素です。緑黄色野菜や柿・マンゴーなど色の濃い果物に含まれるβ-カロテン、トマトのリコピン、エビやサーモンの色素成分アスタキサンチンなどは、体内でビタミンAとして働きます。ビタミンAとしてはうなぎ、肉類などにも含まれます。 - ビタミンE
若返りのビタミンとして抗酸化作用も有名ですが、先述のように血液循環をなめらかにする働きや、皮膚の新陳代謝を高め、表皮下のメラニン色素のターンバックをする働きもあります。メラニンは顔や他の部位ではシミの原因として懸念されますが、黒々とした髪もメラニンの作用なので、不足しないよう摂取しておきましょう。オリーブオイル、ごま、ナッツ類、アボカド、にんじん、かぼちゃなどに含まれています。
◆ビタミン様物質
体内で必要量を合成できるので、ビタミンとしては認められていませんが、ビタミンと同じような作用をする植物成分をビタミン様物質と言います。
- ビタミンP
柑橘系の皮の内側にある白いワタの部分に多く含まれています。ビタミンCと共に血管壁を丈夫にし、毛細血管のバランスを保って、出血や細菌の侵入を防ぎます。 - キャベジン(ビタミンU)
主に胃の粘膜を健康に保つ働きが知れますが、胃が丈夫でないと、せっかく食事から栄養成分を補給しても、カラダに消化吸収されず、頭皮や髪にまで栄養が回りません。キャベツをはじめ、ケール、ブロッコリーなどに含まれます。 - コエンザイムQ10(ビタミンQ)
体内エネルギーを生成するのに必要な栄養成分で、体内で合成されますが、加齢と共に、合成が弱くなります。不足すると皮膚や髪の健康が保てなくなるので、食品からも補っておきましょう。
アボカド、ほうれん草、ナッツ類、豚肉、レバー類
ビタミンと聞くと野菜&果物に含まれる代名詞のようにも感じますが、肉類や魚介類、ナッツ類からも摂れるビタミンもあります。バランスが大切なので、多くの種類の食材から、少しずつでも様々な栄養成分が、まんべんなく取れるような食生活を心がけましょう。緑黄色野菜や旬の果物は常にストックしておくといいでしょう。