免疫力UP!と一言でいっても、様々な免疫細胞が体内で活躍して、私たちを守ってくれています。人間が毎日生きていられるのも、免疫細胞をはじめ、様々な細胞が生まれ変わっているからとも言えます。一人の人間に、約60兆個の細胞がありますが、ほとんどの細胞が長く生きて100日ほどと考えられています。全部の細胞が一気に生まれ変わるわけではないですし、音を立てたり、痛みを伴って消えていくわけでも、生まれてくるわけでもないので、気づかないのですね。
身体を形成する60兆個の細胞の大半は、新陳代謝によって常に新しく入れ替わっています。周期は年齢や身体の部位によって異なります。また心臓や神経の細胞のように新陳代謝のない細胞もありますが、それ以外の細胞は一定の周期で細胞分裂が行われ、古い細胞と新しい細胞が入れ替わることになっているのです。
一般に、胃腸の細胞で5日ほど、肌の細胞で28日、最も入れ替わりに時間にかかる骨で3ヵ月と言われています。この細胞の生まれ変わりに着目しますと、身体は100日でほとんどが生まれ変わることになりますね。
その間に、免疫細胞の司令塔的な役割である樹状細胞を鍛えることができれば、病気に強い身体に生まれ変わることも可能だと考えられます。
骨髄からは毎日毎日、新たな血球細胞が生まれているので、樹状細胞をはじめ、免疫細胞も常に新しい細胞と入れ替わっているのです。ただし、新しい細胞でも細胞分裂を繰り返しているうちにミスコピーが生まれる可能性もあり、次第に細胞の機能自体も劣化していきます。これは「細胞の老化」ということで、樹状細胞も例外ではありません。
食生活や生活習慣を通して、体調を整えることができれば、細胞の老化は食い止められるでしょう。細胞の生まれ変わりとは、すなわちターンオーバーのこと。よくお肌の皮膚細胞の生まれ変わりで使われている言葉ですが、表面の肌だけでなく、体内のターンオーバーも意識するのです!
それにはどうしたらいいのでしょうか?
樹状細胞も他の細胞も、毎日摂取する食べものが材料となっています。細胞を構成しているのは、主にアミノ酸(タンパク質)、水、コレステロール(脂質)です。コレステロールと聞くと、太りそうなイメージですが、食品から摂るコレステロールが、人間のコレステロール値に、即つながるわけではありません。もちろん、摂りすぎはいけませんが、程度の量は必要です。タンパク質食品は肉類、魚介類、大豆製品などでおなじみなので、本日は、コレステロール食品をクローズアップしてみますね。
コレステロールを含む食品
食品からのコレステロールは、主に、レバー類、卵、イカに含まれています。
「コレステロールが高めの方は卵の量を減らしましょう」とよく聞くフレーズですが、卵アレルギーや、医師から卵を控えるよう指導を受けていない限り、成人なら1日1個は食べておきたいですね。
食べる時のポイント
コレステロール過多とならないよう、野菜や海草、キノコ類から食物繊維を摂っておくと、余剰分を排出するお手伝いをしてくれるでしょう。
細胞を構成してくれるコレステロール食品と他の食品から摂取できる栄養成分の連携で良質な細胞となって生まれてきてくれるよう、願いたいものですね。