12月の連載は『免疫力と野菜の関係』をお届けしています。昨日のブログ『 免疫力と野菜の関係8~便秘と免疫~2つの改善食とは?』の中で、便秘と免疫についてお話しいたしました。便秘には2タイプあり、女性に多いのが、腸の働きが弱い「弛緩性便秘」。その改善には不溶性食物繊維の摂取が必須です!不溶性食物繊維が多く含まれる野菜の代表格ごぼうを使ったレシピをご紹介します。定番の「金平ごぼう」ですが、江戸時代から我が国に伝わる伝統レシピ。最近は、お惣菜で買ってしまうので、ご自宅で作る方も減りつつあるとか...
本日の野菜のお話は「ごぼう」です。
少し前の過去記事でも、ごぼうのお話をしているので、歴史などは割愛し、伝えきれなかった栄養面のお話をいたしますね。
不溶性食物繊維のセルロースを多く含み、水溶性食物繊維のイヌリンも併せ持っています。これらの食物繊維が腸内環境を整えて、善玉菌優位にしてくれるほか、コレステロール値を下げる働きもあります。
特に不溶性食物繊維のセルロースには便秘解消の他に、血糖値の上昇を抑える作用もあります。糖質オフの面からも、ごぼうは理想的な食材ですね。
調理の際、アク抜きをしますが、酢などを用いると、うまみが逃げすぎてしまうので、水道水に短時間漬け、にごりが少なくなるまで洗う程度に留めておきましょう。
数年前からブレイクしている「ごぼう茶」に代表されるように、ごぼうの皮に栄養が詰まっています。ごぼうの皮は捨てずに、皮だけキレイに洗って、熱湯で煎じると美味です。
さて、免疫とは関係ありませんが、「金平ごぼう」の名前の由来は、江戸時代に大流行した人形浄瑠璃『金平浄瑠璃』の主人公、坂田金平の名をとったもの、と伝わっています。(諸説あり)
便秘を改善して免疫を高める~定番金平ごぼう
【作り方】2人分
- ごぼう 1本(約120g)
- にんじん 50g
- ごま油 大さじ1
- 醤油 大さじ1.5
- みりん 大さじ1.5
- 砂糖(ラカント/てんさい糖) 小さじ1
- ごま 適量
- 糸唐辛子 適量
【作り方】
- ごぼうは皮をむき、長さ5cm、厚さ3mmほどの形に揃えて斜め切りし、さらに3mm幅にカットする。ボウルに水道水をはり、5分ほど漬けてアク抜きする。(長時間漬けないようにご注意!)
- にんじんはごぼうの長さにあわせて3mm幅の千切りにしておく。
- フライパンにごま油を熱し、ごぼうとにんじんを入れ、中強火で1~2分炒める。醤油、みりん、砂糖(ラカント)を加えてさらに3分ほど炒め、調味料の水分が少し残る程度で火を止める。
- ごぼうの皮はキレイに泥を洗い流したら、熱湯(1リットル程度)で煮出して、ごぼう茶として活用しましょう!
【美養効果】
定番の「金平ごぼう」ですが、江戸時代から続いていることを知ると、日本人のDNAに適した便秘改善食と言えそうですね。
にんじんからは食物繊維の他に、β-カロテン、ごま油やごまからはオレイン酸やビタミンEなどが摂れ、食物繊維と主に、他の栄養成分の後押しで、腸のいい影響を与えてくれるでしょう。
使用する甘味料ですが、ラカントにすると糖質オフレシピとなり、てんさい糖にするとオリゴ糖として腸内で活躍してくれるので、美腸作用が高まるでしょう!