前回の記事、『免疫力と野菜の関係11~食生活は「野菜:肉」=「2:1」を心がけよう!』では、日本人の腸は長い歴史の間でお肉を消化する酵素が不足しているというお話をご紹介しましたが、お肉の中でも鶏肉は消化されようです。
江戸時代には雉や鴨などを食しており、江戸末期に鶏の肉が食べられるようになりました。現代では鶏肉が主流で、雉や鴨肉は高級品。一般ではなかなか購入しにくいですね。
さて、鳥類は食肉用の鳥たちだけなく、他の動物と比べると、体が小さいですよね。しかし多くの鳥類は(鶏はあまり飛びませんが)大空を羽ばたき、中には長時間飛び続ける渡り鳥などもいます。
鳥類には羽を動かすための筋肉が備わっており、中でも胸肉にひそむ「イミダゾールペプチド」という疲労回復成分が多く含有されていることが、発見されています。
サプリメントなども登場し、ご存知の方も多いことでしょう。
しかし、サプリメントではなく、やはり鶏のムネ肉そのものを食べるのが一番フレッシュです! 生のものを食べるという意味ではありません。
生肉から調理して酸化する前にいただくのが理想的ですね。
クリスマスチキンではモモ肉が人気ですが、免疫力UPの意味ではムネ肉にするとカロリーも抑えられ、一石二鳥です。
イミダゾールペプチドとは、アミノ酸の結合態で、鳥類の胸の筋肉の他に、マグロやカツオなど、長時間連続で、しかも高速で泳げる魚類の筋肉にも含まれています。
イミダゾールペプチドは免疫細胞の司令塔である「樹状細胞」を形成するのにふさわしい、良質のタンパク質と、疲労回復作用、そして活性酸素の抑制が備わっており、理想的なのです!
クリスマスから年末にかけてはご馳走シーズンなので、魚介類のカルパッチョでは、マグロやカツオ、クリスマスチキンは鶏のムネ肉を選んでみましょう。
暴飲暴食が重なる季節は、腸が汚れて、免疫細胞も弱りがち。そして風邪やインフルエンザ、食中毒などのばい菌も、感染しやすい時期なので、少しでも免疫力UPとなる、食材を、たっぷりの野菜も忘れずにいただいておきましょう。