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アニサキス食中毒 鮮魚にご注意!魚介類を安全に!?食す4つの注意点

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先日、某有名タレントを立て続けに2人も襲った食中毒として一躍注目を集めた「アニサキス食中毒」。

この食中毒は、最近はやりだしたものではなく、日本では古くあった食中毒の1つです。アニサキス食中毒は魚介類の内臓に潜むアニサキス幼虫がヒトの体内に潜入した際に引き起こす食中毒で、日本人は、古くから魚中心の和食を食べていたため、国立感染症研究所では、日本では最も多発する食中毒である、と2014年当時から注意喚起が促されていました。詳細を見ていきましょう。

アニサキス食中毒とは?

アニサキスは寄生虫の1種で、その幼虫のアニサキス幼虫は、長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらいの大きさです。白色で少し太い糸のように見えるので気づかないことも多いですが、他の食中毒を起こす微生物類(菌類など)と違って肉眼で見えます。

アニサキス幼虫はサバイワシカツオサケイカサンマアジなどの魚介類に寄生しています。

通常は、魚介類の内臓に寄生していますが、魚介類が死亡すると、内臓から筋肉に移動するのです。

私たちが食す魚介類は、当然死んだ状態ですね。そして私たちが食べる魚の身は魚介類の筋肉です。たいてい、食べる時は内臓は取り除かれていますが、アニサキス幼虫は、既に内臓から、筋肉に移動した後なので、要注意なのです。

アニサキス食中毒が疑われたら?

前述したように、日本の食習慣から、引き起こしやすい食中毒ですが、原因となるアニサキス幼虫が確定されたのは1960年代でした。

当時はまだ診断の方法がなく、激しい腹部症状から手術で開腹して患部を切除し、その上でアニサキス症であると証明された事例がほとんどでした。

1970年代以降に、内視鏡検査が普及してきたため、アニサキス幼虫の摘出が可能となりました。それに伴い、予想外に多くの発症事例があることがわかったそうです。

アニサキス幼虫は、ヒトの胃壁や腸壁に入り込んで、食中毒(アニサキス症)を引き起こします。疑われる場合は、消化器専門の医療機関へ行って、必ず内視鏡で診察してもらいましょう!

診断技術が高度化したのはいいことなのですが、それに比例して、生鮮食料品の流通システムも近代化が進み、遠い海外や産地直送で、鮮魚が消費しやすくなったことも、現在に至るアニサキス症発生の増加と広域化の原因となっているそうです。

国立感染症研究所の調べでは、年間32人の報告がありますが、報告がない場合の方が多いため、推定で年間7000人はアニサキス食中毒にかかっているのではないか?と予測しているそうです。

魚介類の扱い方

アニサキス食中毒にかからないために、ご自宅で生の魚介類を扱う時の方法をご紹介します。

  1. まず第一に加熱調理をすること!
    アニサキス幼虫は75℃以上で魚介類の中まで、十分に加熱してください。生焼の部分が残っていたら、再加熱です。電子レンジなども利用して、しっかりと中まで火をとおせば、死滅します。

  2. 真水、食塩、酢、アルコールでは死滅しない
    微生物や菌類の食中毒予防では、水道水の塩素で死滅する場合も多いですが、アニサキス幼虫は死滅しません。同様に、魚介の臭みや解毒、殺菌などの下処理として使われる食塩、酢、酒類(日本酒、ワインなどのアルコール)でも死滅しません。

  3. お造りはなるべく専門店で
    お料理上手な方は、ご自分で魚をさばいて、お造りにすることが多いかもしれません。購入した魚の内臓を一番に取り除いてください。しかし可食部の筋肉にアニサキス幼虫が移動しているかもしれないので、疑わしい場合は、お造りにはせず、加熱調理のメニューに変更しましょう。お造りは、専門店で購入するようにしましょう。

  4. すぐに食べない魚介類は冷凍保存する
    すぐに調理できない魚介類は、冷蔵庫ではなく、冷凍保存するようにしましょう。アニサキス幼虫は、ー20℃で24時間以上冷凍すると感染性が失われるという特質もあります。解凍後は、しっかりと中まで加熱調理していただいてください。

全ての魚介類にアニサキス幼虫が潜んでいるわけではありませんが、被害に会うと、苦しい思いをすることになります。取り除かれるとすぐに症状はおさまり、ウイルスのように他の人へ感染することは少ないようです。

魚介類はDHAやEPAなど、健康を維持する成分も含まれているので、加熱調理や、冷凍保存など、取扱いに十分気をつけて、取り入れるようにしましょう。