昨年あたりから”ヘルシースナッキング”という言葉が定着しはじめ、大手食品メーカーからもその名を使った健康おやつが製品化されていますね。
”おやつ”と言えば、甘い洋菓子か和菓子、またはスナック菓子というイメージが定着していて、どちらかというと「カラダに悪い」イメージがつきまといます。
しかし、ヘルシースナッキングは、その名の通り、「カラダにいい」おやつ。今までのただ甘いだけであったり、トランス脂肪酸や過酸化脂質たっぷりの揚げものが中心の中身の薄いスナック菓子と違い、栄養成分がギッシリと詰まった、中身の濃いおやつを食べると、仕事中の脳の栄養補給や、カラダの疲労回復作用が望め、夕食のドカ食いを防ぐ作用まであるのです。
女性に不足している栄養素が補える!?
女性に足りない栄養素として、以前から挙がっているのは、カルシウムと鉄ですが、近年、タンパク質も総じて足りていない傾向があります。ダイエットを気にして、肉や魚介類を控えすぎていたり、卵の摂取がコレステロール値を上げるという間違った認識が根強いのかもしれませんね。ヘルシースナッキングを謳った製品には、これらの足りない栄養成分が補えるものが多く登場しています。また野菜不足による食物繊維や、白米に含まれないビタミンB1も補給できるよう工夫されている製品も多いですね。
米の支出が減っている背景は菓子類の支出の増加?
日本人は昔からお米を主食にして生きてきた農耕民族でありながら、近年、お米の消費が落ちてきており、問題となっていますね。総務省統計局の「家計調査」では、菓子類の支出の増加が顕著で、お米の消費量の減少はその影響かもしれません。ご飯のかわりにお菓子を食べたり、菓子パンで済ませる人が多くなったのも、統計数字として表れているでしょう。おやつでスイーツをたくさん食べてしまったら、カロリーの帳尻を合わせるために、食事を1食抜く人も増えていますね。一見、辻褄合わせに賢いやり方のように思えますが、1度ならまだしも、そういった日が増えてくると、ある日、カラダが悲鳴を上げることになるかもしれません。
そこでヘルシースナッキング!
おやつも食事もどちらもガマンしたくない人には、ヘルシースナッキングの考え方は朗報と言えるでしょう。
ヘルシースナッキングは食品の加工を最小限にとどめているものも多く、よく噛まなければいけない製品も多くあります。雑穀や、海藻、大豆、ナッツ、ドライフルーツなどがその素材によく選ばれていますが、どれも食物繊維がほどよく含まれ、よく噛まなければ飲み込めないものばかりです。
現代人は忙しいので総じて早食いの人が多くなりました。しかしよく噛まなければいけない食材を使うと、早く飲み込みたくても、結局、噛まなくてはいけないので、そこにポイントが置かれているようです。
「噛む」という行為は、脳を程度に刺激するので、仕事や家事の効率UPにもなりますし、眠気予防にもなります。
そしてよく「噛む」ために、唾液が十分と分泌されてパロチンやアミラーゼなどの若返りホルモンとも呼ばれる消化酵素も分泌されます。これらが十分分泌されてから飲み込むと胃での消化もスムーズになります。そして食物繊維も一緒に送り込まれるので、整腸作用も望め、一石二鳥以上の効果が望めるというワケです。
ヘルシースナッキングのラインナップ
雑穀や大豆を丸ごと埋め込んだチョコレートやビスケット、そして最近ではグミも人気のようですね。また昔ながらの昆布やワカメ、ドライフルーツなどもあります。お気に入りを見つけて、おやつ習慣のある方は、いくつかストックしておくといいですね。だいたい1袋を完食してしまっても、罪悪感がない量に設定されているのも安心です。
加工食品での筆者のお気に入りは、アーモンドと黒大豆のチョコレートです。
もともと身近にある食材で、ヘルシースナッキングとして活用できる食材は以下の通りです!
- 昆布、わかめ、切干大根
乾燥したものを、そのままじっくり噛んで食べても美味!コンビニで買うなら昔ながらの”都こんぶ”なども取り入れやすいですね。 - ナッツ類
アーモンド、クルミ、ピーナッツ、カシューナッツなどは無塩、ノンフライのものがベター。1日10粒程度に - ドライフルーツ
プルーン、ドライレーズン、クコの実、なつめ、ドライマンゴー、ドライいちじくなど。加糖してないものを選びましょう。
仕事中におやつを求めて、ついついコンビニに立ち寄ってしまう方は、上記を参考に、栄養成分が詰まった中身のあるおやつにチェンジして、足りない栄養を補っておきましょう!