酒粕といえば冬にいただく、粕汁や酒粕から造る甘酒のイメージが強いですよね。
また発酵食ブームで、酒粕の漬物などが見直されており、酒粕に漬けこんだマニュマロなども人気を呼んでいます。
そして見逃せないのが、酒粕美容です。
食用にも、外用にも愛される酒粕美容の真髄に迫ってみましょう!
酒粕とは?
醸造学の教科書などによると、日本酒を醸造する過程で、発酵した固形物のもろみをしぼり、液体を日本酒として、そしてその搾りかすが酒粕ということになります。
酒粕は、野菜も顔負け!というぐらい、ビタミンやミネラルの宝庫で、その上、タンパク質も豊富です。
ダイエット作用に欠かせない、糖質や脂質を代謝してくれるビタミンB群、貧血や寄生虫予防となる葉酸、感染症対策の他、美肌や美髪に欠かせないパントテン酸が含まれます。
酒粕の美白作用とは?
また外用としては、美白化粧品に使われるキッカケとなったチロキシナーゼ阻害物質が含まれています。
シミはメラニンよってできてしまいますが、チロキシナーゼはその前段階にある物質で、それを阻害してしまうと、メラニンも抑えられ、美白作用につながると考えられています。
このことから、SK-IIやコーセーの雪肌精、コスメデコルテなどの高級美白化粧品でも使われているようですね。
また、シャンプーが登場していない江戸時代以前は、酒粕や米ぬかで髪をすいていたという説もあり、日本人女性の美しい黒髪のDNAも育んでくれていたのでしょう!
酒粕は美腸にも!
酒粕を食用でいただくと、発酵食品だけあって、植物性乳酸菌が豊富です。
また発酵した時にプロファイバーという食物繊維も生み出されるので、酒粕をいただくと、食物繊維と乳酸菌が同時に摂取できるのです。
近年、食物繊維と乳酸菌を同時に摂ることをシンバイオティクスと呼び、腸内細菌叢の分野でも話題となっていますが、
美の秘訣は便秘解消にありますから、酒粕の美腸作用は見逃せませんね。
自宅で簡単!酒粕美容
酒粕は一般のスーパーで年中、購入することができます。
野菜やこんにゃく、豚肉などを酒粕で煮込む「粕汁」も夏は冷やして頂くと、酒粕独特の匂いが感じにくく味わいやすいでしょう。
また酒粕に塩とてんさい糖を入れて粕床を造り、きゅうりや大根などお気に入りの野菜を埋めて、1週間ほど置けば、美味しい粕漬が出来上がります。
てんさい糖などで甘味を少しプラスすると酒粕特有の臭みがきえ、食べやすくなります!
酒粕を触ると、手の甲がツルツルになるのも嬉しいですね。
筆者はこれを利用して、100ccほどの水に、酒粕を大さじ1ほど入れて溶かし、脚や腕にも塗ってツルツル感を楽しんでいます。
しかし、酒粕の匂いが残るので、入浴前に行っています。
機会があればみなさまもぜひ!