中国の薬膳料理などによく使われる冬瓜(トウガン)。
名前から冬野菜だと思われている方も多いですが、他のウリ科の植物と同様、収穫の旬としては夏です。
一般のスーパーでも、今頃の時期から、長いと12月ぐらいまで売られていますが、一体なぜなのでしょうか?
冬瓜の名前の由来に潜む意外な保存法
冬瓜は文字通り、冬の瓜と書きますね。
冬瓜は日本では奈良時代には中国から伝播されて、薬用として食べられていたという由緒正しい、野菜です。
また冷蔵庫のない時代には、冬まで持つ、貴重な野菜として大切に保管されていました。
ウリ科の植物はきゅうりやズッキーニなど、皮が薄く瑞々しいものは、早く食べなければいけません。
しかし冬瓜やかぼちゃなど、皮が分厚いものは、カットせずに、丸ごと常温で、気温が低い場所で保存すると冬まで貯蔵できるのです。
そのため、冬瓜は「冬にも食べられる瓜」ということで重宝され、それが名前となったのです。
カットしたら、冬までは日持ちしません。
水分が多いので、早めに調理していただきましょう。
冬瓜の栄養は?
冬瓜は90%が水分で特筆すべき栄養素はカリウムです。
漢方では利尿作用や、加熱するとトロリとするので、病人の回復食に用いられていたようです。
他にはビタミンCをわずかに含む程度なので、他の食材からも栄養を補うようにしましょう。
クセのない味で、カロリーも格段と低いのでダイエット食にむいています。
カリウムが多いので体内の水分調整にもよく、むくみ予防や夏バテ予防にもいいでしょう。
調理上の注意
冬瓜は、調理の際、皮がかなり分厚いため、ピーラーなどはケガのもとなるので使用しないことです。
包丁で皮をむくときも、じゃがいもやリンゴの要領だとケガの可能性があるので、まな板に置いた状態で、皮を切り落とす感じで、処理してくださいね。
レシピは過去記事でオクラと一緒に煮こんだスープをご紹介しています。
よろしければご活用ください。
冬になるとブリ大根の”大根”の代わりにも使えますし、
夏は、麻婆ナスの”なす”の代わりに使うと美味です。
カロリーが低いのに、お腹がいっぱいになるのも魅力ですね。