厚生労働省の患者調査は3年ごとに行われていますが、
最新の平成26年度の調査で、
糖尿病の患者数は316万6,000人となりました。
前回(2011年)の調査の270万から46万6,000人も増えていて、
過去最高となっています。
それにより、日本人の主食である白米が、
パンやスイーツ、アルコール類と共に、
悪者にされてしまう傾向がありましたが、
実際はどうなのでしょうか?
白米は食べ方次第で食後高血糖は招かない
近年、冷めた白米にはレジスタントスターチが現れ、
食物繊維と似たような働きをするため、
冷や飯なら、白米でも食後高血糖は招かない、
ということがわかりましたね。
それにより、お米離れがすすむなか、
デパ地下ではおむすび売り場が拡大し、
また需要が伸びだしてきました。
そこにもう1つ、朗報です!
白米と一緒に、緑茶をよく飲んでいる人は、
米の摂取量が多いわりに、
糖尿病リスクが下がる!
ということが、九州大学の5年による追跡調査で明らかになりました。
白米と緑茶の関係
炊き立てがご飯が大好きで、
大人になっても、おかわりをしてしまう人は、
確かに、糖尿病リスクは高まるかもしれません。
同じ食事内容でも、
野菜やおかずよりも、真っ先にご飯を食べる人は、
食後高血糖も起こしやすいことがわかっています。
しかし、和食には緑茶がつきものです。
一緒に緑茶をゴクゴクと飲んでる人は、
糖尿病リスクが低いのです。
九州大学の5年におよぶ調査では、
男女1万人が対象となりました。
緑茶1杯未満のグループと、
1~3杯のグループを比較すると、
糖尿病のリスクは25%減り、
4~6杯のグループは、47%減、
そして7杯以上のグループは、
例え白米の摂取量が多かったとしても、
糖尿病のリスクは上がらなかったそうです。
理由は緑茶が白米を食べても、
食後高血糖を防いだため、と考えられています。
※参考『Asia Pac J Clin Nutr.』
緑茶と一緒にご飯といただけば、
炊き立てご飯でも、糖質の心配は減るようですね。
しかしこの研究では食後高血糖による糖尿病のリスクが
わかっただけなので、
冷や飯のレジスタントスターチのように、
太りにくい体質になるかどうかはわかっていません。
野菜なども一緒にバランスよく食事をしたくても、
仕事中や外出先では実現できない場合もあるでしょう。
そんな時は、ご飯と緑茶を一緒にいただければ、
少なくとも食後高血糖を防げるので、
それが原因の日中の睡魔や頭痛なども防げますね。
ご飯の時にお茶を飲む習慣がある人は多いと思います。
ぜひぜひ活用して生活習慣病の予防に役立てましょう!