「ミドル脂臭」という言葉をご存知ですか?
30~40代男性の体臭のことで、
自分の匂いに気づかず、
周囲の迷惑になっている、
という男性が急増しているようです。
これはスメハラという言葉でも浸透しており、
メタボや、自閉症、うつ病などと並んで、
社会問題化しつつあるようです。
この体臭の原因や対策はあるのでしょうか?
職場で指摘しにくい注意事項の1位がスメハラ
ある化粧品メーカーの調査では、
職場で一番指摘しにくい身だしなみとして
「体臭」が1位に挙がっています。
そしてこれが女性社員の退職理由の1つにも挙がっているケースもあり、
男性の体臭は今や社会問題とも言えます。
自分の体臭はなかなか気づきにくいので、
気の合う同性の同僚や友人に、
一度ご自分の体臭についてたずね、
身だしなみをチェックしたほうがいいでしょう。
スーツが決まっていても、
体臭がヒドイと、
営業成績やプレゼン時にも影響が出るかもしれません。
体臭の原因は?
主な臭いのもとは「ジアセチル」という成分です。
老人特有の「加齢臭」よりも100倍も広がりやすいといわれ、
主に頭皮の皮脂の過剰分泌からブドウ球菌が発生し、
臭いの基となっています。
バターやチーズ、ヨーグルトなどに含まれる発酵乳製品、
肉食中心で野菜を食べない人、
ビールや日本酒などの発酵酒を好んで摂取している人に
多いと考えれています。
この臭い傾向は、
30~40代男性に多いことから「ミドル脂臭」という名がついています。
頭皮から首にかけて匂うので、
ワイシャツの襟周りは洗濯時にも黒ずみが残らないよう、
特に気を付けておきましょう。
匂いの特徴としては、
ややすっぱい匂いがします。
もし訳もなく、電車の中で女性からしかとされたら、
体臭が原因かもしれません。
病原菌ではありませんが、
ブドウ球菌という菌が発生しているので、
一部の皮膚科や内科などで、治療が受けられます。
菌類は、水虫や溶連菌などと同様、
健康被害をもたらすので、
単なる身だしなみとしての体臭ケアではなく、
一種の病気として治療も視野に入れておきましょう。
ミドル脂臭を防ぐ食べ物
ミドル脂臭は、
食事が原因でブドウ球菌が発生しているので、
食事を見直すと体臭も収まってくるかもしれません。
お酒好きの方にとっては、
前述した発酵食品(酒)を完全に避けることは難しいかもしれません。
そこで、フラボノイド系の野菜や果物の摂取を増やしておくと、
消臭作用があるので役立ちます。
体臭のある方は、総じて、野菜嫌いが多いものです。
野菜の摂取量が足りていないのも原因の1つになっているのでしょう。
またミドル脂臭の改善が期待できる栄養成分は、
ビタミンB群とクエン酸もあげられます。
ビタミンB群は豚肉、鶏肉、大豆、かつお節などに含まれるので、
食事の際に取り入れてみましょう。
しかしビタミンB群はスイーツや白米、パン、
アルコール類の糖質を代謝するときに奪われてしまうので、
炭水化物やスイーツ、アルコールの過剰摂取にも注意しておきましょう。
またクエン酸に関しては果物や酢の物、梅干しなどに含まれます。
フラボノイド系野菜のまとめ
フラボノイドとは、カテキンやアントシアニン、
イソフラボンなどの総称です。
- カテキン
緑茶、紅茶 - アントシアニン
ブルーベリー、マキベリー、ラズベリー、巨峰、
なす、紫キャベツ、紫玉ねぎなど - イソフラボン
大豆製品全般
フラボノイドは、代表的なものを3つ挙げましたが、
数え切れないほど種類が多く、
野菜には何かしらのフラボノイドが含まれています。
フラボノイドは個々に、効能は違いますが、
共通して、抗酸化作用が高い、
消臭作用がある、殺菌作用がある、
という効能が期待できます。
フラボノイド系の野菜は、
体臭だけでなく、
精神を安定させる作用もあるので、
焦燥感のある方なども進んで食べておきましょう。
ミドル脂臭は、肉類や乳製品が悪いのではなく、
それらを単品で食べ、野菜や果物の摂取が足りないために、
体内で、老廃物が溜まり、その結果ブドウ球菌が発生し、
異臭をたっていると考えられますね。
外見の身だしなみだけでなく、
体内を清潔に保つことが、
社会問題となっているスメハラ予防にもつながるでしょう。