骨粗しょう症といえば、
高齢の女性がかかりやすい生活習慣病というイメージがありますが、
成長期の中学生や高校生の時に
ダイエットで減食したり、偏食したりしていると、
発症年齢が早くなるようです。
皆さまの女子高生時代はいかがでしたか?
骨の成長は20歳にストップ?
人によりますが、身長の伸びは男女とも、
遅くても18歳ぐらいでストップしますよね。
そして人体を支えている骨は、
20歳をメドに成長がストップし、
その後は、骨量が減らないように、
カルシウムやマグネシウムを貯蔵します。
特に女性は平均18歳で骨密度のピークに達し、
その後40代までなんとか日頃の食生活でキープしますが、
閉経と共に、女性ホルモンなどの影響で、
50代に入ると一気に骨密度が低下します。
そうすると骨粗しょう症の発症リスクが高まってしまいます。
成長期に減食・偏食をしていると骨粗しょう症の発症年齢が早くなる?
『応用栄養学』という学問では、
成長期(11~18歳ぐらいまで)は、
不規則な食事や体型を気にしてのダイエットなどで、
減食や偏食をする生徒が増えており、
減食を開始した年齢が早いほど骨粗しょう症の
発症時期が早まっている、
という記述があります。
骨粗しょう症は一般に50代からが起こりやすいのですが、
年々、発症年齢が早くなってきて、
40代に入ると危ないようです。
今の50歳前後の方は、
ちょうど昭和のバブル期に
成長期である高校生活を過ごしており、
「細い=キレイな女子高生」
が浸透し始めた時代です。
その頃から様々なダイエットがはやり、
ダイエットで減食しすぎて、
命を落とすアイドルもいたそうです。
そして今の40代、30代になると、
高校生でのダイエットに拍車がかかっているので、
今後は若年層の骨粗しょう症が増えていくかもしれないのです。
若い頃に戻って、
骨密度を高めることはできませんが、
もしや?と心当たりのある方は、
骨密度を減らさない努力を食生活からしておきましょう。
骨密度を守る栄養成分とは?
骨密度を守るにもやはりカルシウムが必須ですが、
カルシウム入りの食品だけを食べても、
カルシウムが骨に吸収されません。
一緒にナッツ類に多いマグネシウムや
キノコ類に含まれるビタミンD、
そしてビタミンKを摂ることも必須となります。
そして次に忘れてはいけないのが、
コラーゲンやオステオカルシンの存在です。
コラーゲンは、
皮膚や粘膜を健康に保つ作用で知られますが、
骨の成分としても重要で、
たんぱく質が材料となっています。
オステオカルシンとは?
オステオカルシンという物質もたんぱく質の1種です、
近年、このオステオカルシン濃度の減少も、
骨粗しょう症の原因の1つと言われています。
オステオカルシンはたんぱく質の1種ですが、
体内で分泌を促すには、
カルシウムやたんぱく質食品と共に、
見落としがちな、
ビタミンKの摂取が不足しないようにするのがポイントです。
ビタミンKが含まれる食べ物
- 納豆
- 豆苗
- ひじき
- パセリ
- ケール
- つるむらさき
- ブロッコリー
- チンゲン菜
- シソ
- 蕪や大根の葉
- 春菊
- ピーナッツオイル
など
こうして見ると、緑黄色野菜に分類される、
緑の濃い葉野菜に多いようですね。
これらの野菜はビタミンKだけではなく、
β-カロテンや女性に不足しやすい、
カルシウムや鉄、葉酸が含まれることも多いので、
女性に優しい食べ物となりますね。
ベビーリーフも、
色の濃い緑の葉野菜の赤ちゃんを、
数種類集めたものなので、おススメです。
緑の濃いグリーンサラダに、
ビタミンDを含むキノコや、
ナッツ類をトッピングすると理想的ですね。
骨粗しょう症は男性にも起こりうる病気ですが、
特に女性は日頃の食事から気を付けたいものです。
カルシウムやマグネシウム、ビタミンDを摂ることは、
骨粗しょう症対策として有名なお話しですが、
ビタミンKも忘れずに摂って、
ご自分の骨密度と共にオステオカルシンも守りましょう。