栄養ミステリー

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夏は食欲がないのに太る!温度環境と肥満の関係

「夏は食欲がないのに太る」そう思っている方は少なくないでしょう。

炎天下にいると、じっとしているだけで水分が奪われるので、やせていきそうなものですが...

最近の研究で、夏のカラダのメカニズムや、それを改善する食べ物の成分などもわかってきました。

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温度環境と肥満の関係

日本大学生物資源科学部の研究によると、30℃以上の真夏日の気温下で食事をするとエネルギー代謝が下がり、肥満や脂肪肝が進むようだ、と発表しました。(動物実験)

この研究では、30℃と22℃の温度環境に分けて、マウスに同じ内容の食事を与えたところ、30℃のグループでは、「褐色脂肪細胞」という、体内で脂肪を燃焼してエネルギーを造る細胞の働きが低下していることがわかりました。

そのため、前述のように、肥満や脂肪肝が進むそうです。

また、30℃のグループは、22℃のグループよりも、血管の中性脂肪や、肝臓の脂肪も増えていて、体重も増加していたそうです。

同じ食事内容でも、温度環境が違うだけで太るとはビックリですね。

また、この実験結果が「夏は食欲がないのに太る」という原因の解明かもしれないとのことです。

ほとんどの方が屋内の涼しい場所で食事をすると思いますが、夏休みシーズンは、海辺や、バーベキュー、ビアガーデンなど、気温の高い場所で食事をする機会もあるので、度重なる場合は、脂肪燃焼作用のある食べ物も摂り入れてケアしておきましょう。

褐色脂肪細胞とは?

脂肪を燃焼させてエネルギーに変換する「褐色脂肪細胞」のメカニズムを簡単に触れておきましょう。

人間のカラダには皮膚や胃腸に温度を察知する温感センサーのようなものが存在して、脳に伝えます。

脳はその温感を交感神経を通して、ノルアドレナリンを分泌させます。

ノルアドレナリンが「褐色脂肪細胞」に働きかけると、エネルギーの消費が増えて、体脂肪が減っていき、これが「脂肪を減らしてやせる」という理想的なダイエットにつながるのです。

この一連のメカニズムを起こさせるにも、日頃の食事が大切になってきます。

褐色脂肪細胞を活発にして体脂肪燃焼につながる食べ物

香辛料やハーブなどの機能性成分に、表題のような作用があります。

  • カプサイシン:唐辛子
  • ジンゲロール・ショウガオール:生姜
  • ピペリン:ブラックペッパー
  • アリシン:タマネギ・ニンニク
  • イソチオシアネート:ワサビ、大根、ブロッコリーなどアブラナ科の野菜
  • シンナムアルデヒド:シナモン
  • カテキン:緑茶
  • メントール:ミント
  • EPA・DHA:魚油
  • カフェイン:コーヒー、紅茶、緑茶

こうしてみると、夏カレーやミントアイスなどは理に叶っていそうですね。

成分名を見ると、なんだか難しそうですが、食材はスーパーでも手に入る食べ物で目新しいものはないので、食欲がないのに太ってきた...と感じる方は、積極的に摂り入れてみましょう!