栄養ミステリー

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40代に入るとやせにくい?エストロゲンと体内時計

20代の頃は、少々食べ過ぎても、体重はもとに戻りやすかったのに、30代に入ると代謝が落ち、食べれば食べるほど太りやすく感じます。

さらに40代に入ると、女性ホルモンの1つエストロゲンが減少傾向になるので、さらに体内時計がズレ、太りやすくなります。

それが年齢を重ねるにつれて太りやすいといわれる所以かもしれません。

最新の研究ではどうなっているのでしょうか?

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女性は40代後半から太りやすい

誰もが感じやすい、女性の「40代後半太り」。

それは、45歳を境に、女性ホルモンの1種エストロゲンの分泌が、閉経に向かって減っていくからです。

それに伴い、母子ともに健康で出産できる年齢も42歳ぐらいまでと推定されています。

過去のブログでも体内時計についてご紹介しましたが、このエストロゲンの減少は、体内時計にも影響し、乱れやすくなるようです。

明治大学農学部の研究では、メスのマウスの卵巣を、閉経状態にして観察を続けたところ、体内時計のリズムがズレ、行動にメリハリがなくなったということがわかっています。

また、体内時計は、脂質の代謝に深く関与しており、シフト制で勤務している人は、体内時計が乱れやすいので、肥満になりやすいというデータも出ています。

一般的な勤務体制の人でも、夜遅くまでゲームやTV、SNSで睡眠時間が削られると、その分、体内時計が狂い、脂質の代謝がきちんとなされないので、太りやすくなります。

エストロゲンと肥満の関係

エストロゲンは、脂質代謝を活発にして、内臓脂肪を減少させる働きがあります。

また満腹中枢を刺激して、レプチンという食欲を抑えるホルモンの分泌も調整します。

レプチンは、脳の視床下部に作用し「満腹である」というサインを送ることで、食べすぎを防止してくれるのです。

しかし、40代後半に入ってエストロゲンが減ると、レプチンも減少していきます。

そして、逆の働きをする、空腹ホルモンと呼ばれるグレリンが増加し、食欲が旺盛になり、太りやすくなります。

個人差はありますが、食欲に負けて食べ過ぎてしまうため、40代後半以降は、ポッチャリとしてしまう女性が急増するようですね。

それに加え、体内時計もズレやすくなるので、みんなで取り分ける大皿料理やバイキングなどは避け、一人一人の食事の分量が予め盛り付けられた食事形態に徹底するなど、食事形式にも気を付けておきましょう。

若年層もあなどれない?

ここまでは、健康な女性の一般的なカラダのリズムや体内時計についてお話ししましたが、20代30代でも、生活習慣や食習慣が乱れてくると、エストロゲンの分泌が減り、「プレ更年期 (プチ更年期) 」と呼ばれる症状に陥り、太りやすくなります。

「40代後半の女性が太りやすい」といわれる原因の1つが、エストロゲンの減少なので、若年層でもエストロゲンの分泌が減少してしまうと、同じようなことが起こるのです。

エストロゲン減少に負けない食事法

「今はまだ若い!」と思っていても、加齢は避けて通れない道です。

しかし急に年をとるわけではないので、毎日を大切にして食生活にも気を付けていれば、40代後半に突入しても、あたふたしないで済むでしょう。

前述のように、20代30代でもエストロゲンの減少は、起きているかもしれないので、

  • ビタミンB1
  • ビタミンB6
  • ビタミンC
  • ビタミンE
  • 大豆製品(イソフラボン)

が含まれた食品は毎日少しずつ食べておくようにしましょう。

現代は和食離れが起きているので、毎日、みそ汁や豆腐、納豆を食べる人は少なくなりました。その辺りも、エストロゲンを減少させている理由ではないか、と個人的に思います。

  • ビタミンB1やB6は豚肉やうなぎ、キノコ類、ナッツ類などに含まれています。
  • ビタミンCは葉野菜や果物全般、じゃがいも、さつまいもなどに含まれます。
  • ビタミンEは緑黄色野菜やオリーブオイル、ごま油、ナッツ類から補えます。
  • 大豆製品は豆腐、味噌、納豆、煮大豆などですね。

一汁三菜の和定食をベースにしておくと、さほど迷わずにバランスが整い、エストロゲンの影響や体内時計のズレも調整できていくかもしれません。