人間は毎日生きているだけで、カラダのどこかの部分の細胞が生まれ変わっています。
よく耳にするのが「肌のターンオーバー」ですね。
肌も細分化していけば、やはり細胞レベルでの生まれ変わりですが、その際、細胞や遺伝子を傷つけてしまう「老化」現象に邪魔されます。
「酸化」とも呼ばれていますね。
そんな体内の酸化や老化の原因となる活性酸素を除去するのに必要なのが、ビタミンA・C・Eという3つのビタミンです。
美容のビタミンとも呼ばれているので、ご存知の方も多いでしょう。
本日は、実際にこの3つが、どのように細胞レベルから美容や健康に役立つのかを見てい行きます。
ビタミンA
ビタミンAは「目のビタミン」という別名もあり、目の網膜を健康に保つのにも必要なビタミンです。
しかしそれだけではなく、皮膚や髪の生まれ変わりに重要な頭皮の細胞の新陳代謝を促すという働きもあります。
また、鼻の中の鼻腔やのどの粘膜を守り、ウイルスや花粉など有害物質が体内に入らないよう、ブロックする役目もあります。
脂溶性なので、細胞膜など脂質でできた部位で、抗酸化作用を発揮します。
ビタミンAはニンジンや緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンも体内でビタミンA様の働きをします。
1日の推奨量は700㎍で、
- 豚レバー(80g)で10,000㎍
- ニンジン(1/2本)で720㎍
- モロヘイヤ(1/2袋)で420㎍
などが代表的です。
※レバーなどビタミンAの含有量が高いものは、妊婦さんや授乳中のママには不適切です。
ビタミンC
ビタミンCは水溶性なので、細胞内や外の水の多い場所で抗酸化作用を発揮するという特質があります。
シミの予防や改善で有名ですが、タンパク質とともに体内のコラーゲン生成を手伝ったり、鉄の吸収をよくする働きもあります。
また免疫力を高め、風邪やウイルスからカラダを守る効果も期待できるでしょう。
しかし、熱や光に弱く、また水に溶けやすいため、野菜や果物は生で新鮮なうちに食べるのがポイントです。
ジャガイモやサツマイモに含まれるビタミンCは加熱の際、でんぷんでビタミンCが包み込まれるので、加熱調理後でもビタミンCが補えます。
食品の素材の特質や調理法でも摂取量が違ってくるビタミンです。
ビタミンCの1日の推奨量は100mgですが、体内の滞留時間が2~5時間と短いため、こまめに摂取する必要があります。
多く含む食材は、
- キウイ(1個)で69mg
- ゴールドキウイ(1個)で161mg
- 甘柿(1/2個)で70mg
- オレンジ(1/2個)で40mg
などが代表的です。キウイはゴールドキウイなら少量でも多くのビタミンCを補えるでしょう。
ビタミンE
ビタミンAと同じく脂溶性のビタミンで、細胞膜など脂質でできた部位で、抗酸化作用を発揮します。
体内の脂質の酸化を防いだり、皮膚のシミやしわ、血管の老化などを防ぐので、「若返りのビタミン」という別名もあります。
また血行をよくする働きもあるので、冷えの改善などにも期待できます。
油に溶けやすい性質があるので、ビタミンEを含む食材は、油分と一緒に採ると、カラダへの吸収が高まります。
ビタミンEの1日の摂取目安量は6.0mgです。
多く含む食材は、
- アーモンド(25g:10粒程度)で7.2mg
- アボカド(1/2個)で3.3mg
- さんま(1尾)で2.6mg
などが代表的です。
ビタミンA・C・Eがすべて含まれる食材
ブロッコリー、カボチャ、パプリカなどの緑黄色野菜なら、3つのビタミンが効率よく一緒に採れます。
またニンジンなら、ビタミンA(β-カロテン)とビタミンE、ほうれん草ならビタミンA(β-カロテン)とビタミンCなど、どれかの含有量が少ない場合は、ほかの食材から補って、ビタミンACEをそろえてとるようにしましょう。
ニンジンならビタミンCが含まれる葉野菜などと一緒に、ほうれん草そうならビタミンEが含まれるごま油や、ナッツ類と和えれば揃いますね。
こうした3つのビタミンの働きは、一緒に採ることで、さらに細胞レベルから健康を保てるようになるので、美容のためにも健康維持にもバランスは大切にして日々、摂取しておきたいですね。