9月はイチジクが美味しく熟す季節ですね。
夏から秋にかけてのこの時期が、最も熟して美味しくなるといわれるイチジク。
独特のプチプチした果肉が特徴で、二日酔いやむくみ対策、そして肌トラブルの改善や予防にも期待できる効能もうれしい果実です。
イチジクの謎のプチプチの正体と共に、どんな健康&美容作用があるのか見ていきましょう。
イチジクの果肉プチプチの正体は?
イチジクの果肉の中にある鮮やかな紅色のプチプチの正体は、イチジクの「花」になります。
イチジクの花は外側では咲かずに、内側に存在するので、そのまま「花の無い果実」、漢字で書くと「無花果(イチジク)」と名前になりました。
ツブツブの中にはかすかに黄色いツブツブも見えますが、それは花の花粉にあたるものと考えられています。
カットすると美しい紅色は、アントシアニンの1種「シアニジン-3-ラムノシド」という成分です。
強い抗酸化力をもち、体内の活性酸素を除去したり肌トラブルのもとを断つといわれています。
健康&美容にいい成分もいっぱい!
他にも健康や美容にいいと考えられる成分がいろいろ含まれています。
フィシンという成分もその1つ。
フィシンは、お肉や魚介類のタンパク質を分解し、胃の負担を改善する働きが期待できます。
またお酒による二日酔い予防にもいいでしょう。
そして食物繊維の1種、ペクチンは腸内の善玉菌を増やして、強い粘性があり、腸内の有害物質を吸着し、体外へと排泄する整腸作用も期待できます。
ドライイチジクだと年中楽しめ独自の成分も
イチジクは6月頃から出回りますが、まだ青っぽく、食べごろは9月頃が一番おいしいのですが、その後は市場から消えてしまいます。
そのためドライイチジクも製品化されています。
ドライイチジクになると、生のものよりもカリウムが増え、体内の余分の水分を排出してむくみ防止につながります。
また生のイチジクだと当たりはずれもありますが、ドライイチジクだと乾燥する過程で糖度が増し、皮ごと食べられるというメリットも生まれます。
イチジクは生食だと、皮が食べにくいので捨ててしまうことになりますが、あの美しい紅色の皮にもアントシアニンなどの抗酸化作用があるので、ドライイチジクだと、余すところなく食べられていいですね。
イチジクを使った前菜レシピ
イチジクと生ハム、ミントのサラダ(2人分)
【材料】
- イチジク:2個(小ぶりの場合は3~4個)
- ベビーリーフ 1袋
- 生ハム:4~6枚
- オリーブオイル:大さじ1
- 塩、ブラックペッパー:適量
【作り方】
- イチジクを皮ごと1/4または1/2にカットしておく。
- ボウルに全ての材料を入れて、よく和え、お皿に彩りよく盛って出来上がり。
※生ハムの塩分やオリーブオイルの香りが調味料となり、イチジクの甘みが引き立ちます。
イチジクは紀元前に書かれたあの『聖書』にも記述があり、さまざまな遺跡からも種などが発掘されている、世界最古の果物の1つといわれています。(諸説あり)
古来より愛された歴史ある旬の果物で、健康と美容を守りましょう。