秋は抜け毛の季節ですね。
人間も他の動物と同じように「毛替え」の時期がありますが、頭皮レベルでケアしておかないとそのまま薄毛になる可能性も出てきます。
特に女性の薄毛と白髪に焦点をあてて、美髪の基本「毛母細胞」を元気にする栄養成分や食べ物などをご紹介していきます。
女性の薄毛は30代後半から始まる?
女性は30代後半ぐらいから、頭皮が透けて見える「薄毛」に悩まされます。
また早い人では20代から白髪に悩まされる場合もありますね。
いわゆる「若白髪」です。
しかし40代以上の年代の方でも、毛髪量が多く、白髪も少なく、髪がつややかな女性も多いものです。
そうなるためには美髪の基本となる「毛母細胞」が元気になる食事ケアで髪悩みを解消しておきましょう。
女性の白髪出現の早さは、若いころの栄養状態が影響するとも考えられています。
栄養オタクになる年齢が早いほうが、将来の健康年齢も若く維持できるかもしれません。
「毛母細胞」とは?
頭皮の構造も皮膚の構造と基本的にはほぼ一緒ですが、毛髪を生む構造が当然ながら違います。
頭皮には、皮膚の一番奥にある脂肪層に髪の根元と呼ばれる毛球が存在します。
毛球には毛母細胞があり、そこの細胞が分裂を繰り返して髪が伸びていく構造になっています。
毛母細胞が正常に働いていれば、太くしっかりとした毛髪が成長していきます。
毛母細胞の元気を維持するには、毛母細胞にまで栄養や酵素を届ける毛細血管の血流がスムーズであることが大切です。
30代に入る頃から、頭皮が固くなりがちです。
そうすると、血行も悪くなってくるので、美髪の基である「毛母細胞」が元気な状態を維持できるよう、食生活を見直しておきたいですね。
白髪の発生について
人間、誰しも年を取っていくので、加齢にともなう白髪は否めません。
一般に白髪は、個人差はありますが、35歳からいっきに増え始めると考えられています。
また白髪は加齢だけではなく、食事やストレスの影響が一番出やすいといわれています。
極度のショック状態や恐怖状態に陥った時に、1日で髪が白髪になるというお話を聞いたことがあるでしょう。
これは極端な例ですが、ストレスと白髪は密接に関係しているようです。
そして、現代の医療や薬品などでは、まだ白髪を黒髪に戻す治療やケア方法は解明されていないので、白髪を発見したら、その毛母細胞からは、もう黒髪は生えてこない、と考えておいたほうが賢明です。
そうならないためにも、毎日の食事ケアやヘアケアで、白髪ができにくい生活を送ることです。
白髪と毛母細胞の関係
毛母細胞は黒髪や白髪を造る基となります。
毛母細胞の間には、メラノサイトが存在し、その内部でメラニン色素が毛母細胞に送り込まれると、毛球から髪が伸びていきます。
その過程で髪は黒くなるのです。
しかし、食生活が乱れていると、栄養不足などで毛母細胞にまで十分に栄養が行き届かず、その結果、メラニン色素が造られず、白髪となってしまうのです。
毛母細胞まで栄養を届ける食生活
毛母細胞の元気がなくなり、衰えていく原因には、皮膚のコラーゲン量の減少もあげられています。
体内の皮膚組織でコラーゲンが生成されやすい食生活を心がけてみましょう。
頭皮と美髪はもちろん、肌荒れなども改善されて一石二鳥となりますね。
それには「タンパク質+ビタミンC+鉄」を同時に摂取できる食材を補えるメニューを選ぶことです。
10月は肌寒い日も多くなってくるので、お鍋にすると一気に「タンパク質+ビタミンC+鉄」がそろった食材が補えるでしょう。
お鍋のメニュー例としては、
- しゃぶしゃぶ(豚・牛肉)
- 海鮮と豆腐のチゲ鍋
- 湯豆腐
これらにビタミンCや鉄が補える緑黄色野菜を必ずプラスすることで実現できます。
お鍋にあう緑黄色野菜は春菊、ほうれん草、小松菜、ニラ、ネギの青い部分、大根や蕪の葉の部分などです。
鍋物によく使われる白菜は、上記の野菜と組み合わせて使うようにしましょう。
秋冬に出回る春菊やほうれん草、小松菜、ニラは、夏のものよりも鉄の含有量が2倍近く違う、とも言われています。
※食品成分表に書かれている各食材の各栄養成分は平均値です。
今は、「お鍋セット」と称して、あらかじめ数種類の野菜と海鮮や肉類、豆腐などがセットになったものも製品化されているので、忙しい方は適宜利用してみましょう。
これはほんの一例ですが、毛母細胞を元気にする「タンパク質+ビタミンC+鉄」の組み合わせを、日ごろの食生活でも意識しておくと、薄毛や白髪の予防となり、美髪もはぐくめるでしょう。