「腰痛」の悩みは、高齢者のイメージがありますが、近年のパソコンの普及でデスクワークが多くなり、男女ともに、30代以降から急増しています。
「腰痛」は、 厚生労働省の平成28年度『国民生活基礎調査』では、男性1位、女性2位の自覚症状のある悩みとして挙がっています。
腰痛の原因は「同じ姿勢で座る」こと?
女性1位の悩みは「肩こり」が上がっていますが、腰痛は先述の通り2位です。
※男性は1位が「腰痛」2位が「肩こり」
腰痛は、肩こりがひどいと、そちらに痛みを感じるため、気づかないこともありますが、突然、腰が痛む「ぎっくり腰」や「ヘルニア」など腰の病気の外来が年々増えています。
腰痛の主な原因は、
- 冷え
- 同じ姿勢で長時間過ごす
- 運動不足
が多く、特に30代~40代の女性は、オフィスでのデスクワークが多いため、長時間、座り続けている方は要注意です。
また帰宅後も、家でずっと座って、TV観賞やゲームをしている方は、さらに注意が必要です。
腰痛によるカラダへの影響
東京大学医学部の調査によると、デスクワークが中心の人は、猫背による腰への負荷、そして仕事によるストレスが最も腰痛に多い原因だと報告されています。
猫背とストレス、この2つは心もカラダも緊張状態にさらされているので、自律神経のバランスが乱れやすくなります。
さらに30代後半からは、女性ホルモンのバランスの乱れも影響し、慢性化してしまう可能性も高くなります。
また「痛い」と感じてしまうことにより、心の不安感を募り、プチうつなどの精神面に響いてしまうこともあります。
精神状態が不安定になると、摂食行動に影響が出て、食べ過ぎの症状が出る場合もあります。
そうすると猫背やストレスに加え、暴飲暴食が重なると、体内での血液の巡りも悪くなり、頭痛や胸部の痛みに繋がることもあります。
血流が悪くなると、食事から得た栄養が、皮膚や髪などの末端に届きにくくなるので、美容面にも影響が出てしまいます。
「ただ座っているだけ」が長時間に及ぶと、腰痛の原因の1つとなり、さらにカラダへの悪影響が出てしまうので、侮れません!
腰痛の改善&予防につながる食べ物
腰痛の外部からのケアとしては、やはり姿勢を正したり、必要に応じて、整体や針治療、運動を取り入れることですが、ある程度、食べ物から痛みを緩和する食材はあるので、リストアップしてみました。
セロトニンが分泌されると痛みが和らいでいくと考えられているので、セロトニンの分泌を促す食べ物をいただきましょう。
また、セロトニンを分泌する過程で、ビタミンB6とナイアシン、鉄が不可欠なので、それらを摂ることも大切です。
- ナイアシン
カツオ、マグロ、サバ、たらこ、カジキ、玄米 - ビタミンB6
カツオ、マグロ、鮭、サンマ、鶏のささみ、バナナ - 鉄(ヘム鉄)
レバー類、赤身肉、カツオ、マグロ、あさり - 鉄(非ヘム鉄)
ほうれん草、小松菜、春菊など
ナイアシン、ビタミンB6、鉄の3つが一度に摂れる食材はカツオとマグロなので、外食の際は、お造りをオーダーするようにするといいでしょう。
カツオ&マグロ外食リスト
- 外食
お刺身定食、海鮮丼、マグロやカツオのカルパッチョ、マグロやカツオのお造り(カツオのたたきなど) - コンビニ
ツナサラダ、ツナのサンドイッチやパン、ツナの手巻き寿司、ツナ入りパスタ、ツナ缶、マグロやカツオの握りずし、海鮮丼など - 和食
和食の基本出汁には、ほとんどの場合、カツオが使用されているので、何を食べようか迷った時は、味噌汁、野菜のお浸し、うどんやそばの出汁、煮魚、肉じゃがや筑前煮などの煮物を選んでみましょう。
カツオ出汁にはグルタミン酸など、疲労回復作用のあるエキスも一緒に摂れるでしょう。
腰痛と聞くと、高齢者のイメージがありますが、若年層のヘルニア患者も増えています。
座り仕事だけでなく、書類を運んだり、家事で重いものを急に持つ機会もあるので、特に運動不足の方は、気を付けるようにしましょう。
食事でのケアは即効性はありませんが、毎日の積み重ねが大切です。
腰痛ケアのための治療や運動に加え、食事面にも気を付けて、腰痛の影響を最小限にとどめたいですね。