冬のポカポカ食材の代表「生姜」。
お鍋などの香味や、生姜湯、ジンジャーエール、中華料理の隠し味、エスニックやお菓子のスパイスなどなど、世界中のお料理で愛されている根野菜ですね。
その生姜が血管のアンチエイジングに大いに役立つことがわかってきました。しかも動脈や静脈などの中心的な血管だけではなく、末端の毛細血管にも効いているようです。
毛細血管こそ健康の鍵!
毛細血管の太さは髪の毛の100分の1程度と極細で、これまで、世界中のどの研究機関でもさほど研究が行われていませんでした。
しかし、顕微鏡や解析技術などが進化したため、ハーバード大学やパリ大学などで研究が進み、様々なことがわかってきました。
毛細血管は極細なだけあって、血管の末端にあり、全身に張り巡らされています。
食べたものの栄養が体内で消化吸収され、余剰分は排泄され、そして必要な栄養成分が血流に乗って、カラダの末端部まで運ばれるので、毛細血管はこうした意味では漠然と働きがわかっていました。
近年になって、その毛細血管は、ノーベル賞で再注目されている「体内時計」や内臓や血管の働きを調整してくれる「自律神経」、そして様々なホルモンと連携して働いていることがわかり、健康の鍵となっていたのです。
毛細血管は40代から老化がはじまる!?
40代に入って同窓会に行くと...
年相応の人もいれば、明らかに50代に見える人、そして10歳以上若く見える人と、残酷なほど、見た目に反映されますね(涙)
以前は女性の場合、出産経験がないと若く見えると考えられていましたが、これは女性ホルモンの影響もあるでしょう。
しかし、出産経験の有無にかかわらず、毎日の食事レベルから、アンチエイジング食を好んで食べている人は、毛細血管の劣化が進んでおらず、年齢よりもかなり若く見えているようです。
毛細血管は40代に入ると、急に劣化が加速するという特徴があります。
最初のうちは、血管壁の細胞がはがれ落ちて、血流が悪くなるという現象が起きています。これを専門用語で「ゴースト化」といいます。
そしてゴースト化した毛細血管は、前述したような本来の働きが機能しなくなっていくのです。これが毛細血管の劣化や老化ということですね。
こうして20代の頃は、若さで毛細血管もたくさん存在して、末端部まで栄養が行き届くので、見た目も若さにあふれて、肌も美しく、そして病気の回復も早いのです。
一方、ゴースト化した毛細血管を放置しておくと、やがて毛細血管の量は減っていき、60代に入ると、20代の頃よりも40%も毛細血管が減っていることになるのです。
そうすると、せっかくカラダにいいものを食べていても、カラダの末端にまで栄養を届けてくれる毛細血管が機能していないので、肌はガサガサ、カラダの免疫機能も低下していき、カラダの各器官の組織そのものも弱っていくと考えられています。
40代に入ると、見た目年齢をはじめ、抜け毛、白髪、目の不調、風邪をひきやすい、冷え性が加速するのもうなずけますね。
毛細血管の働きを良くする生姜
加齢とともに様々なカラダの機能が弱っていくのは、ある程度、致し方ありませんが、血流は食生活の改善で増やすことはできます。
毛細血管はゴースト化しなければ、減らないので、まずは血管をゴースト化させないことが第一です。
それには「生姜」が大切な要素となるようです。
生姜にはすでにカラダを温める成分として、ジンゲロンやショウガオール、ジンゲロールなどがおなじみですね。
これらの成分には血液の固まりを防ぐ作用や、血流を増やす作用、抗酸化作用、そして動脈硬化を防ぐ作用があります。
以前から知られていたことですが、毛細血管の研究が進むにつれて、生姜のこれらの成分が毛細血管をも増やし、毛細血管のゴースト化を防いでいることがわかったのです。
毛細血管を元気にすることで冷え性など、カラダの末端の血流をよくして、カラダをポカポカとしてくれていたのですね。
世界中で愛される生姜レシピ
- 北欧では
冬の寒さが厳しい北欧ではクリスマスになると、かわゆい人型のジンジャークッキーが各家庭でふるまわれるようですね。きっと寒い地域ならではの人々の知恵だったのでしょう。 - イギリス
イギリスにはジンジャーブレッドが古くから食べられています。 - アメリカ
アーリーアメリカンの古い家庭料理のレシピにはキャロットケーキが有名です。その中にはすりおろした生姜が使われています。 - 中華料理
マーボー豆腐(ナス)、豚肉の生姜焼き、レバニラなど生姜がベースのレシピが数多くあります。 - 日本では
生姜湯、ブリ大根、生姜の甘酢漬けなど
数え上げるとキリがないほど、生姜のレパートリーは豊富ですが、毛細血管を劣化させず、増やす努力をすれば、40代以降でも、若返りは可能だといえるでしょう。
それには、毎日少量でいいので、生姜レシピを食べておきたいですね。
食べる量に気を付ければ、クッキーやケーキなどで取り入れるのもいいですね。
アンチエイジングとともに、冬の寒さ対策になるので、生姜を大いに活用してみましょう。
ジンジャークッキーの作り方は、『新作の嵐』さんで、連載させていただいていている「絵本の中の美味しいお菓子」でご紹介しています。
本日はクリスマスですし、冬休みのお子さんと一緒にぜひお楽しみください♪