お正月が空けましたが、今日はもう金曜日で週末。
そして明日からまた3連休なので、お正月気分はまだまだ続きそうですね。
すでに「正月太り」対策に悩んでいる方も多いでしょう。
「正月太り」は食べてすぐ動くなどして自律神経を鈍らせないようにすれば、改善されることがわかってきました。
自律神経と食欲、ダイエットの関係
自律神経といえば、 心やカラダの不調、頭痛などに影響することでおなじみですが、「食欲」や体脂肪を燃焼させる作用にも関与しています。
不調気味の方にぽっちゃりとした人が多いのは、実は「自律神経が鈍っている」ということが京都大学の肥満研究でわかっています。
この事実は、1991年にまでさかのぼりますが、肥満研究の第一人者と呼ばれるジョージ・ブレイ博士が『モナリザ仮説』を発表し、自律神経の働きの低下が肥満を引き起こしていることを突き止めていました。
当時はまだ「仮説」ということでしたが、その後、世界中で自律神経と肥満の関係が研究され、『モナリザ仮説』の見解は正しいことが続々と証明されていきました。
人間の脂肪は2つに大別されている
人間の脂肪細胞は大きく分けて2つあり、「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」があります。
中性脂肪は白色脂肪細胞の方にあり、食べすぎるとこの細胞から「レプチン」という食欲抑制ホルモンが分泌され、ヒトは食べる行為をストップします。
レプチンが血液中に入ってくると、 脳の視床下部の交感神経中枢が刺激され、同じ場所に存在する「満腹中枢」が活性化して、脳は「お腹がいっぱい」と感じるのです。
逆に副交感神経の方に「摂食中枢」が存在します。
「お腹がすいた」と感じるのは、この中枢の働きです。
この働きで、私たちは食事をしたり、おやつを食べたりするのですが、食べているうちに中枢神経から食欲抑制の指令がきて、脳は交感神経が優位になるので、それ以上食べず、本来なら太るほどの量を食べないはずなのです。
これが「自律神経がしっかりしている」ということです。
冒頭のように「自律神経が鈍ると太る」のはこの機能が正常化しないので、太っていくことになるのですね。
自律神経は30代後半から鈍りやすい
「自律神経がしっかりとしている」状態のピークは20代です。
この時期は少々食べ過ぎても、体重がもとに戻りやすいのですが、30代に入るとよく「代謝が落ちて太りやすくなった」と言われるのはこのためです。
自律神経がしっかりしていると、白色脂肪細胞内に、余剰分の中性脂肪がたまっても、きちんと排泄に向かうのですが、年齢と共に、それを体内に蓄積させてしまい、太るのです。
特にお正月は、家でご馳走を食べて、ゴロゴロとしている人が多いので、「いっぱい食べているのに動かない」状態が続き、ますます自律神経が鈍っていくのですね。
自律神経は加齢とともに、鈍っていきますが、実はカラダをこまめに動かすことで、しっかりとしてくることも、先の京都大学の研究でわかっています。
自律神経の低下を意識的に食い止めよう!
加齢は、どんな人にも訪れることなので、抗えませんが、自律神経の低下を加齢だけのせいにせず、毎日、ほんの少しの努力を加えるだけで、食い止めることができます。
会社でも、家族でも、同じものを食べているのに、太っている人と、そうでもない人に分かれることがありますね。
スリムな人を見ていると、かいがいしく家族にお茶を入れたり、ものを取ってあげたり、お風呂の準備や洗濯物など、ちょこちょこと動き回っています。
ご本人の性格もありますが、こういう方たちは、つねに動いているので、自律神経が鈍らないと考えられています。
会社でもデスクワークが多いですが、FAXや電話をとったり、備品の補充など、ちょこちょこと動く機会はあるでしょう。
こうした日常の雑用をこなすだけでいいのです。
一見、余計な動作が多いように思えますが、カラダや自律神経にとっては「太る」すきを与えないことになるのですね。
研究では、3分ごとに違う動作をすると自律神経が鈍らないそうです。
座っている位置を3分ごとに少し変えたり、腕や足を動かしてみたりという、些細な動作でもOKです。
小さなお子さまやペットの犬や猫を観察していると、眠っている時間以外は、常に動いていますよね。
本来、人間も、じっとしてはいられないハズなのですが、親から「じっとしていなさい」としつけられ、中学生以降は、机にかじりついて勉強する時間も長くなり、社会人になると、パソコンやTV、ゲーム、スマホの普及で、大半の社会人がじっといることでしょう。
これが「正月太り」体質の正体なのかもしれませんね。
寒い冬は、カラダをさすったり、足踏みするなどして、理想は3分おきに、些細な動きを取り入れて、「正月太り」をストップさせてみましょう。