たまに、「コーヒーが苦手。紅茶派です」という方がいらっしゃいますね。
女性に多い気がいたしますが、みなさまはどちらでしょうか?
コーヒーの疾患予防などの研究は世界各地で報告がありますが、紅茶はコーヒーに比べると少ないですよね。
アメリカの最新研究で、紅茶をよく飲んでいる人に、緑内障のリスクが少ないことが明らかになりました。
緑内障と紅茶の関係とは?
緑内障は、白内障と並び、高齢者がかかりやすい目の疾患というイメージがありますね。
緑内障は、視野が狭く感じたり、見えない部分があらわれる目の病気です。
原因としては、「眼圧」と呼ばれる眼球内の圧力が高くなり、視神経に障害が起こるため、と考えられています。
アメリカで行われた、『米国健康栄養調査』では、40歳以上の男女、約1,700人を対象に、データが解析されました。このうち、緑内障の割合は、約5%でした。
この調査の中で、温かい紅茶を週に6杯以上飲んでいた人は、紅茶を飲まない人に比べて、緑内障の罹患リスクが約70%も低かったということです。
コーヒーやソフトドリンクではこの違いは見られませんでした。
※【参考】Br J Ophthalmol, 2017 Dec 14.
紅茶のフラボノイドが緑内障予防に?
紅茶は、文字通り、美しい紅色を有した、半透明の液体ですね。
この紅色は、フラボノイドによるもので、抗酸化作用や、抗炎症作用などが期待できます。
また神経保護作用も望めるので、「視神経が影響する緑内障予防になるのでは?」と考えられています。
緑内障予防では、ビルベリーやブルーベリーなど、ベリー類のフラボノイドが、目の酸化ストレスを防ぐとして、推奨されていました。
まだ紅茶の詳細な成分は割り出されていませんが、今後、ベリー類のように、紅茶が目にいいドリンクとして研究が進んでいきそうですね。
紅茶とベリー類を一緒に!
筆者は、たまに紅茶にドライフルーツを入れて飲むことがありますが、今後は、ベリー類のドライフルーツを紅茶に入れて楽しんでみようと思います。
また、フレーバーティーとして、ストロベリーティーやブルーベリー、ラズベリーティー、etc.があるので、取り入れるのもいいですね。
ただし、大量生産されたフレーバーティーは、化学香料でベリー類の風味をつけている場合も多いので、ハーブ専門店や紅茶専門店で、天然由来のフレーバーティーを購入するようにしましょう。
紅茶の機能性を、『食品機能学』などの観点からみると、昔からフラボノイドが含まれていると、教科書などに書いてありました。
しかし「目にいいのでは?」という発想はなかったので、前述のアメリカの調査発表を見て、個人的に「なるほど!」と強く感心した次第です。
石油でできた”製薬”は即効性はありますが、やはり自然の恵みで目の健康も守りたいですね。
さいごに
緑内障は、初期の頃は、「目にゴミが入ったのかな?」と思うような、一部の視界の欠如だったりしますが、末期になると、「鍵穴から向こう側の風景が見える」程度の視界の狭さに変わっていきます。
近年は、目の酷使で若年層の罹患者も増えています。
早期発見で完治するようなので、紅茶やベリー類だけでなく、フラボノイドを含む、紅色の野菜や果物を日頃から食べて、予防しておきましょう。