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食物繊維は整腸作用の他、花粉症や肌荒れ対策に!

腸で活躍する食物繊維は、食物繊維様を入れると全部で6種類あることを、昨日のブログでお伝えいたしました。
⇒ 腸で活躍する食物繊維は6種類!どんな食べ物に?

個々の特徴については、昨日の記事をご覧いただき、本日は、総称としての「食物繊維」の働きを見て行きましょう。

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食物繊維の摂取を増やすには?

本題に入る前に、少し昨日ご紹介した記事のおさらいをしておきましょう。

平成28年度の『国民健康・栄養調査』で、日本人女性の食物繊維摂取量は、平均で1日13.9gでした。
10年前は、同平均14.7gで、1g近く減ってきています。

食物繊維の摂取量を増やすために、野菜の摂取が推奨されているのですが、1日350g食べることになっていますね。
しかし、どんなに気を付けていても、野菜の種類を増やして実行するのは、なかなか難しいですね。
それに加え、野菜の値段も高くなっています。

野菜は、食物繊維だけではなく、ビタミンやミネラル補給の面でも必要なのですが、こと、食物繊維だけにこだわるのなら、野菜だけに頼る必要はありません。

食物繊維様の冷たいご飯や大麦に含まれるレジスタントスターチ、高野豆腐のレジスタントプロテイン、てんさい糖などに含まれるオリゴ糖、一部の野菜に含まれる糖アルコール、この4つの摂取を食物繊維の摂取量に入れれば、腸内細菌は整っていくでしょう。

本来の食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2つで、ここでは「食物繊維」を総称として、以下、この6種類を含めています。

食物繊維をとる理由は?

食物繊維を食事から摂っておかないと、腸内細菌の多様性が失われてしまいます。
そうすると、腸内環境の乱れによる便秘だけではなく、肌荒れや花粉症などのアレルギー体質、肥満因子を増やしてしまうことになるのです。

腸内細菌の多様性とは、様々な種類の食物繊維が腸内に入ることによって、腸内の善玉菌が好むエサが多様になり、腸内改善がよくなると考えられているからです。

そうすると、ヒト本来が持つバリア機能が向上し、大腸の炎症が抑えられます。
大腸が炎症していると、便秘をはじめ、免疫細胞が暴走してアレルギー体質になったり、肌荒れが起こったりするのです。

食物繊維の3大特徴

  1. 腸内細菌のエサとなり、腸内を善玉菌優位にする。
  2. 腸内に溜まった老廃物などを掃除し、便の量を増やす。
  3. 脂肪や糖の吸収を緩やかにする。

 こうして、腸内は善玉菌のエサとなる数種類の食物繊維を得ることで、私たちの腸自体が健康になってくるでしょう。

肥満因子やアレルギー物質を抑える

食物繊維の意外と知られていない働きに、肥満因子やアレルギー物質を抑えてくれる作用があることです。

食物繊維をとると、善玉菌のエサが増えるので、 腸内には、酢酸や酪酸という「短鎖脂肪酸」が増えることになります。

  • 酢酸の働き
    酢酸には、殺菌作用があることがわかっており、「O-157」などの悪玉菌の増殖を抑える作用があります。
    また、肥満の原因となる、体脂肪の合成や蓄積を抑える作用も期待できます。

  • 酪酸の働き
    花粉症をはじめ、様々なアレルギー物質は免疫細胞が暴走しすぎて起こります。
    これは免疫細胞が本来の防御体制を通り越して、過激になりすぎることです。
    その影響で、アレルギー体質と傾倒していくのですが、酪酸が増えることで、「Tレグ細胞」が活躍し、免疫細胞の暴走を抑えてくれるのです。

糖質オフダイエットで、タンパク質中心の食生活を送っていても、野菜だけでは不足する食物繊維の摂取量は、高野豆腐を食べない限り、増えません。
その点、ご飯は主食なので、冷たいご飯として頂くと、レジスタントスターチが善玉菌のエサを増やしてくれるのです。

さいごに

食物繊維は、1種類だけよりも、数種類一緒に摂る方が、「腸内細菌の多様性」が望め、前述のような様々な恩恵を受けられるでしょう。

冷たいご飯を中心とした和食にすれば、野菜、海藻、高野豆腐がとれます。
そして煮物などに使う砂糖は、てんさい糖やラカントに変えれば、オリゴ糖も補えますね。

洋食やジャンクフードが好きな方は、回数を減らして、和食も摂り入れてみてください。腸内が改善されて、花粉症も肌荒れも改善されていくでしょう。