ストレスや不安があると、「やけ食い」に走り、太ってしまう人が多いですが、ペルーの最新研究で、ウエストの太さと不安感は比例することがわかってきました。
先日、『ストレスと食欲の関係性~やけ食い派?食欲不振派?』の記事でも書きましたが、「やけ食い派」の方も、「食欲不振派」の人も不安感が募らないよう、注意したいですね。
ペルーの最新研究とは?
ペルー応用科学大学(UPC)の研究では、身長に対するウエストの大きさ(ウエスト身長比)は、不安を増加させるかどうかが検討されました。
中南米の中高年女性約5,600人(平均年齢49.7歳)が研究対象で、データ解析が行われました。
研究対象者のうち、58%は閉経後の女性で、そのうちの61.3%が不安を抱えているとのこと。
ウエスト身長比より、対象者を3つのグループに分けたところ、最もウエストが大きいグループは、中間のグループや最も小さいグループと比べると、不安を有する可能性が有意に高かったということです。
また、最もウエストの大きいグループの人たちは、中間のグループの人たちと比べて、実際に不安の兆候を示す傾向が、もっと高くなったということです。
不安感が募るとどうなる?
不安を募らせることは、糖尿病や心疾患、薬物の乱用、呼吸器疾患、甲状腺疾患などに関与することから、懸念事項と考えられています。
この研究では、いわゆる「更年期障害」を発症しやすい中年期の女性において、不安頻度の増加を示唆していることになります。
研究者たちは、神経の保護的な役割を担うエストロゲンの分泌や質の低下が招いた結果ではないか、と推測しています。 ※参考『更年期』2018.03.05
エストロゲンと構造が似た食べ物
女性は、30代後半からエストロゲンの分泌が徐々に減っていきます。
誰しも、加齢には抗えませんが、エストロゲンの構造と似た食べ物を食べておくことで、更年期障害に伴う、不安感や過食傾向は予防できるでしょう。
代表的な食べ物が大豆製品です。
大豆にはイソフラボンやエクオールなどが、女性ホルモンの1種「エストロゲン」と似た化学構造を持っていることで有名ですね。
諸外国では、大豆を食べる習慣はあまりないかもしれませんが、ここ日本においては、大豆はソウルフードと言えるほど、昔から食べられていたものです。
豆腐、湯葉、納豆、油揚げ、厚揚げ、高野豆腐、煎り大豆、豆乳、きな粉などなど。
そして調味料も味噌や醤油が大豆ベースですね。
また、糖質オフやグルテンフリー食材として大豆粉を使用したパンやスイーツも製品化されています。
ブランパンシリーズや糖質オフスイーツ、ソイバーなどです。
なるべくパンや菓子類に加工されたものではなく、昔ながらの大豆製品を食べたいところですが、出先で気軽に食べられるので、状況に応じて取り入れると便利でしょう。
大豆製品を食べよう!
白い生成小麦粉や白糖たっぷりのスイーツやパンは、ウエストを大きくしやすく、またストレスや不安感が募ると、「甘い物が食べたい」欲求に駆られますね。
そういう時は、ブランパンや大豆粉を使用した菓子類を利用し、大豆イソフラボンを補いましょう。
イソフラボンは、エストロゲン様の働きだけでなく、リラックス作用も期待できます。
スナック菓子を食べるクセのある方も、ウエストを大きくしやすいです。
甘い物よりも、歯ごたえを好む方は、節分の豆まきでよく食べる「煎り大豆」を常備しておくといいでしょう。
節分の時期ではなくても、ナッツ類やおかきコーナーに並んでいます。
スナック菓子と例え同じカロリーであっても、食べ物の質は格段に違い、油で揚げていませんし、塩味もついていません。
また、よく噛まないと飲み込めないので、唾液も分泌され、同時に精神安定作用も望めるでしょう。
さいごに
おやつを食べる習慣のある方は、やめるとストレスとなるので、大豆製品を取り入れて、不安感を落ち着かせてみましょう。