今日から4月!
2018年度もいよいよスタートですね。
お正月とはまた違った新年度は春の野菜たちも華やかです。
本日は、春にしか味わえない野菜の1つ「うど」のお話です。
↑ 「山うど」
うどはどんな野菜?
春になると、山菜と並んで「うど」もよく紹介されていますが、和食が離れが進んだ現代、「食べ方を知らない」「どれが”うど”が見てもわからない」という声もよく聞きます。
うどは、山間に自生する多年草で、その新芽を食し、古くから食べられていました。
現在は、「軟化栽培」と呼ばれる日光にあてずに栽培したものが主流で、この栽培法は、江戸末期にはもう始められていたそうです。
「山うど」と呼ばれるものは、新芽が青く、山間で自然栽培によるもので、3月終わりから4月に市場に出回ります。
漢方の世界では、うどの根を乾燥させたものが、生薬として古くから利用されており、「独活」として、半身不随、頭痛、めまい、神経痛、リウマチなどの薬として用いられています。
↑ 一般に出回る「軟化うど」
うどの栄養など
うどは水分が多いので、シャキシャキした食感が特徴で、カリウムが野菜の中でも多い方です。
酢水につけて下処理をすると、生でも食べられるので、酵素補給にもいいでしょう。
ビタミン類は葉酸が少し含まれる程度で、ミネラルもカリウム以外では、カルシウムやマグネシウムが微量ですが含まれます。
こうして見ると、うどには栄養がないように感じますが、特筆すべきは、機能性成分として「クロロゲン酸」が豊富なことです。
抗酸化成分の1つでもありますが、カラダの酸化を防ぎ、紫外線による活性酸素から肌やカラダを守ったり、アンチエイジング作用も望めるでしょう。
カロリーは100g中18kcalとかなり低いのも特徴です。
そしてうどの独特の香りは、ジテルペンアルデヒドによるものです。
この成分は、血液循環をよくし、カラダを温める作用があるので、冷え性の改善などに期待できます。
また、うどに含まれる食物繊維は、水分が多い分、ほとんど水溶性です。
そのため、大腸で水分が吸収されて便を軟らかくし、腸壁を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を促してくれるので、美腸作用も望めるでしょう。
うどの食べ方
うどは、皮をむいて、中のシャキシャキした部分は、酢水に5分ほどつければ、アク抜きされ、生の状態で食べられます。
また、うどは切った端から黒く変色していくので、あらかじめ酢水を用意しておき、切った端から酢水につけていくようにすれば、白い状態で美味しくいただけるでしょう。
昔ながらの和食では、酢味噌和えや、酢の物として食べられています。
そして、うどの皮は、千切りにして、金平など、加熱調理に使うと美味です。
うどの皮は、生食には向かないので、ごぼうと同じような使い方をするとレパートリーにも困らないでしょう。
うどの新芽の部分は、山菜ごはんと一緒に炊き込んだり、山菜の1つとして、和え物や、天ぷら、汁物の具に使えます。
うどは、特に中の部分のシャキシャキ感が特徴なので、煮物など、加熱調理の場合も、短時間加熱で、食感を崩さないようにしましょう。
さいごに
うどは、ビタミンやミネラルよりも、香り成分や抗酸化成分などの「機能性成分」が多いのが特徴です。
それらが、私たちの健康や美容を守ってくれそうですね。
4月はまだ肌寒い日も多いので、冷え対策も必要ですし、紫外線からの活性酸素からも身を守らなければいけません。
やはり旬の時期の野菜は、その季節に応じたカラダの悩みを改善や予防に導くパワーを秘めているものなので、薫り高いうどを、ぜひ堪能してみてください!