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毎日のプチ断食習慣で、腸と脳をクリーンに!

腸の若返りは歳に関係なく断食が効く?MIT細胞研究

一般に、腸内の肝細胞の再生能力は、加齢と共に低下していくと考えられています。
しかし、一定期間だけ断食することで、若さや年齢に関係なく、その能力が有意に高まることがわかってきました。
数年前、日本でも「プチ断食」や「ファスティング」という名で断食ブームがありましたが、ダイエットとは違う分野で、再注目されそうですね。

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24時間断食で腸が若返るカラクリとは?

アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)の細胞実験で、断食状態になった腸が、分子レベルでどう影響するかを、マウスを用いて調査されました。

腸の肝細胞は、腸の全ての細胞が、新しく生まれ変わるための基となるため、肝細胞の再生能力が低下してしまうと、胃腸の疾患などに発展するケースもみられます。

しかし、24時間断食を行うだけで、年齢に関係なく、肝細胞の機能低下が改善されることがMITの実験でわかってきたのです。

断食中のマウスの細胞は、グルコースのかわりに、脂肪酸を分解して、幹細胞の再生能力が活性化する、という現象が起きていました。

その上、断食中は、代謝系の分子によって肝細胞の再生が促されることもわかりました。

断食は腸にとって、多くの効果が期待でき、そしてあらゆる機能の再生を促してくれる上、腸相の悪さが関与する、あらゆる病気の改善に役立つかもしれない、と推測されています。※参考:『細胞幹細胞』2018年5月

断食は世界各地で行われていた?

日本でも昔から『腹八分目で医者いらず』と言われているように、食べ過ぎは万病の基だと考えられていましたね。
世界各地でも、そうした言い伝えが残っており、現代でも様々な医学や栄養系の研究で、それらを裏付ける研究発表が行われています。

すなわちカロリー摂取を抑えると、人間をはじめ、動物であっても、長生きの傾向があるということです。

そして断食についても、やはり世界各地の宗教行事でも取り入れられていたり、古い医学文献にも、病を癒す作用が記されているようですね。

日本でも、医師の指導で監修されている『断食道場』などがありますし、手術の前日に食事を抜く方法は今も取り入れられていますね。

腸の肝細胞の働きとは?

お話しが逸れましたが、前述のMITの研究のお話しに戻りましょう。

腸の幹細胞には、腸の内壁を健康に保つ役割があります。
また、腸の内壁は、個人差はありますが、平均5日ごとに生まれ変わります。

そして体内で、何らかの病気で細胞が損傷したり、ウイルスや菌などに感染が起こったときに、体調を回復させるカギとなるのが腸の幹細胞となります。

しかし、加齢に伴って、腸の幹細胞の再生能力は低下するので、回復するのに、だんだんと時間がかかるようになります。

MITが発表した今回の実験で、24時間断食を行った後のマウスの腸幹細胞を採取して培養したところ、幹細胞の再生能力は2倍になり、そしてマウスの年齢に関係なく、同じ現象が起こることがわかったそうです。※参考:『細胞幹細胞』2018年5月

マウスは人間などの霊長類と、生体構造が大変似通っているため、人間でも同様の作用が期待できるかもしれませんね。

断食はなるべく医師の指導のもとで!

断食は、「プチ断食」や「ファスティング」「絶食」など様々な呼び方があり、食事を抜くだけなので、お金もかからず、実行しやすいでしょう。
空腹感をどこまで耐えられるか? がカギとなりますが、「翌日から断食するから!」といって、前日にドカ食いすると、腸にたくさんの残留物があるので、前日からお粥などの軽食にしておく方が、カラダに優しいと言えます。

また、断食明けにドカ食いしてしまうと、せっかく休まっていた胃腸がビックリするので、翌日もお粥程度にして、その次の日から通常の食事に戻すなど、段階を経て行うようにしましょう。

特に断食後のドカ食いは、胃腸が休まっていた分、良いものも悪いものも吸収しやすいので、注意が必要です。

書店に、医師や、医師のインタビューをもとに書かれた断食法の書籍があるので、それを参考にするか、医師の指導のもとで行うようにしましょう。

万病が治る! 20歳若返る! かんたん「1日1食」!! (講談社文庫)

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さいごに

人間や動物のカラダは、食べ物を消化するのに、一番エネルギーを使うと言いますが、その作業を一時的に休ませてあげると、様々な機能が回復しそうですよね。
体内は自分の目では見えないので、知らずに酷使しがちですが、本当の意味でのカラダを休ませることは、「何も食べない日を設ける」ことなのかもしれません。