コーヒーは、健康にいい説と悪い説と二分していますが、遺伝的な要因で、人によってコーヒーが健康飲料となる場合と、害(?)になる場合があることがアメリカの科学情報研究所の調べでわかってきました。
体内でのカフェイン感受性とは?
コーヒーが悪いと言われる場合は、たいていカフェインであることが多いですが、アメリカの科学情報研究所は、コーヒーからカフェインを摂取した場合の代謝経路に焦点を当てて調査しました。
カフェインはアルコール同様、肝臓で代謝されますが、人によってカフェインの感受性が違います。
お酒に強い人と弱い人がいるように、カフェインに関しても、感受性が高い人と低い人がいることがわかりました。
これは遺伝因子によって決まっており、肝臓でのカフェイン代謝が速いか、遅いか、を決める遺伝子が左右します。
わかりやすく言うと、「カフェインに強い体質」と「カフェインに弱い体質」に分かれるということですね。
コーヒーは嗜好の観点で得手不得手があると考えられがちですが、「コーヒーが苦手」という人は、遺伝的要因で受け付けないのかもしれません。
カフェイン感受性の3つのレベルとは?
研究によるとカフェインの感受性は3つに分類されるそうです。
高カフェイン感受性
肝臓での代謝が遅く、中枢神経系での結合能力が高いので、少量のカフェインでも刺激を受けやすく、頭痛を引き起こしたり、大量に飲むと、睡眠障害を起こす場合があります。
コーヒーが苦手な人、または影響を受けやすい人が該当します。
中カフェイン感受性
肝臓でのカフェイン不活性と、中枢神経系での結合能力のバランスが日によってまちまちで、1日2杯~5杯程度なら、頭痛などの副作用や睡眠障害を起こさないと考えられています。
しかし、個人差はありますが、夕方以降にコーヒーを飲むと、眠れないケースがあります。
低カフェイン感受性
肝臓での代謝が速く、大量のカフェインを摂取しても影響を受けにくい人が該当します。
また、寝る前にコーヒーを飲んでも睡眠障害を起こさないのも特徴です。
コーヒー好きで、全く副作用が見られない人が該当します。
ただし、医療機関ではコーヒーを1日5杯までに留めるよう推奨しています。
さいごに
筆者は個人的に「中カフェイン感受性」だと思っていますが、以前はコーヒーが大好きで1日3~5杯も飲んでいました。
しかし頭痛や不眠に陥ったので、毎日飲むのをやめ、打ち合わせ時に飲むぐらい(月に数回)にしたところ、頭痛も睡眠障害も治ったので、「高カフェイン感受性」だったのかもしれません。
コーヒーはカフェインだけではなく、クロロゲン酸など食後高血糖を抑制する成分や抗酸化物質のポリフェノールも含まれるので、程度に取り入れると健康作用も期待できる飲料ですね(無糖の場合)。
コーヒー好きの方は、ご自分のカフェイン感受性が、どの部類に入るのかを見極めて、コーヒーライフを楽しんでください。