コーヒーを1日8杯も飲むと、さすがに高カフェインのように思いますが、イギリスの大規模調査で、コーヒーの摂取はやはり健康飲料だということがわかってきました。
ノンカフェインのコーヒー摂取も含まれるので、コーヒーの秘密はカフェイン以外にあるのかもしれませんね!?
詳細を見てみましょう。
コーヒー摂取と死亡率は反比例?
コーヒーの飲みすぎは、高カフェインが問題視されてはいますが、実は、直接死亡率を高める原因にはなっていないそうです。
また、近年、コーヒーに含まれる「カフェイン感受性」が欧米では見直されており、個人によって、コーヒーのカフェインに強い人と、弱い人(頭痛などを引き起こす)がいることもわかっています。
また、アメリカの国立ガン研究所が、イギリスのバイオバンクと共同研究した結果、イギリス全土約920万人を対象とした、大規模調査で、コーヒーの種類に関わらず、コーヒーの摂取習慣がある人ほど、慢性疾患の罹患率や、それにまつわる死亡率が低いことがわかったのです。
カフェイン感受性とは?
本題の前に、「カフェイン感受性」について少し触れておきましょう。
日本ではまだなじみがありませんが、お酒の強い人と弱い人がいるように、カフェインに強い人と弱い人もいるということが、近年の研究でわかっています。
カフェインに強い人は「低カフェイン感受性」と呼ばれ、寝る前にコーヒーを飲んでも、普通に眠れる人などを言います。
逆に「高カフェイン感受性」の人は、1杯のコーヒーのカフェインで、頭痛がしてしまうようなタイプの人を言います。
詳細については、過去の記事でもご紹介しているので、ぜひご参照ください。
コーヒーは種類に関わらず健康にいい?
お話しをイギリスの大規模調査に戻しましょう。
調査では、2006年から2016年までのイギリス国民、約920万人に対し、コーヒーの摂取について調べられました。
対象者の平均年齢は、57歳(38歳から73歳)で、このうちの54%が女性でした。
そして女性のうち、78%がコーヒーを摂取していました。
その結果、コーヒーの摂取は、
- 1日8杯以上のコーヒー摂取
- インスタントコーヒー
- ノンカフェインコーヒー
いずれの種類にも関わらず、コーヒーを摂取している人は、全死亡率と反比例していたそうです。
※参考:『JAMA内科学』
高カフェイン感受性の人はノンカフェインコーヒーを飲もう!
この研究では、コーヒーの何の成分が、全ての病気においての死亡率を低下させているのかまではわかっていませんが、ノンカフェインのコーヒーでも効果がある(?)ようですね。
高カフェイン感受性の人は、近年、有名コーヒーショップでは、たいてい、「デカフェ」と呼ばれるノンカフェインコーヒーや低カフェイン濃度のコーヒーを置いているので、取り入れてみるのもいいでしょう。
一般のスーパーでも、ノンカフェインのインスタントコーヒーも、コーヒー豆も手に入れやすいので、探してみましょう。
さいごに
コーヒーには、クロロゲン酸と呼ばれる別名コーヒーポリフェノールが豊富です。
ポリフェノールは様々な種類がありますが、総じて「抗酸化作用」があり、体内の活性酸素を除去したり、毒素を排出したり、ガン細胞を撃退する作用があることで知られる機能性成分です。
コーヒーのカフェインに関わらず、こうしたコーヒーの機能性成分が私たちのカラダを健康に導いてくれているのでは? と個人的に思いました。
筆者は「中カフェイン感受性」だと思うので、打合せなどでコーヒーを飲む程度で、普段はノンカフェインコーヒーにしています。
コーヒーの機能性成分に期待大ですね。