カラダにいい食べ物とは、毎年のように様々なスーパーフードが取り上げられ、論争が起きることもありますが、真相はどうなのでしょうか?
アメリカの国立ユダヤ医療研究センターが発表した、最新の健康効果が期待できる食べ物を見てみましょう。
野菜・果物・全粒粉穀物・ナッツ類・きのこ類がいい?
上記サブタイトルにあげた食品群が、今のところ、こと心臓系にまつわる健康度に貢献しているようです。
個々の食材によっては、アレルギーを持つ人もいますが、総じてこれらがいいという統計が出ています。
しかし、乳製品、ショ糖の添加、コーヒー、アルコールなどはまだ答えが出ておらず、悪い面の論文も多いため、総じて「カラダにいい」とは言い切れそうです。
例えばコーヒーでは、カフェインの耐性に対して個人差がありますが、コーヒーポリフェノールは抗酸化作用などで健康度UPに貢献したりと、いい面とマイナス面、両方を兼ね備える場合もあるからです。
乳製品はカラダに悪いのか?
乳製品は低脂肪の乳製品なら、血圧を有意に下げることがわかっていますが、乳製品そのものがLDLコレステロールの上昇や骨折リスクを上げているという論文も多いため、低脂肪だからといって、「カラダにいい」とは言い切れません。
また、女性の乳がん罹患率も、乳製品を多く摂っている人の方が総じて高いので、低脂肪でも、発酵食品であるヨーグルトやチーズであっても、そう言いきれないのだそうです。
そして乳製品は、一部のビタミンやミネラルも含みますが、飽和脂肪酸が多く、ヨーグルトの場合、ショ糖を添加していたり、チーズは塩分が多い面から、タブーとする研究者もいます。
どの食品も、様々な栄養成分が含まれているので、購入者がご自分の健康や、気になる病気に害となる食べ物を知り、取り入れていく知識が必要なようです。
こと心血管の健康につながる食べ物
食べ物の研究結果を見ていると、結局何が良くて、何が悪いのか、ワケがわからなくなってきますよね。
そこで、研究では、こと「心血管」に関して、カラダにいい食べ物を、これまでの研究発表から統計を取り、特定しました。
- 豆類
- コーヒー(ノンカフェインも含むがブラックのみ)
- 紅茶(無糖、ミルクなし)
- 植物性または海産物由来のオメガ3系脂肪酸(DHAやEPA)
- きのこ類
- アルコール(国が定めた摂取量範囲内の場合)
- ビタミンB12を含む食品(一部の肉類や魚介類)
- エキストラバージン・オリーブオイル
- ベリー類
- ナッツ類
- 植物性たんぱく質
※心血管にいい食べ物が想定で、食物アレルギーに関しては触れられていません。
心血管の健康によくない食べ物
- ショ糖(白く精製された砂糖)
- 高加糖液糖(清涼飲料水の甘味)
- エナジードリンク
としています。
これらは、心血管に関する疾患を引き起こす主な原因となっており、現在わかっているだけでも、以下のような疾患があります。
冠動脈性心疾患、脳卒中、アテローム血栓性心血管疾患、血圧上昇、血小板凝集、不整脈リスクなどです。
特に暑い夏場は、上記の疾患のリスクが高まるので、例え健康診断の結果が良くても、油断はできません。
特に体力の弱い、年配の方や、小さなお子さんは気を付けておきましょう。
心血管は熱中症や夏バテ、貧血にも関わるので、かき氷やアイスクリーム、ジュースなどでショ糖を摂り過ぎないようにしたいですね。
量を控えるべき食べ物
- ココナッツオイル
- パーム油
- 卵
- 繊維分を取り除いた野菜・果物のジュース
- 油脂を使った食品(スナック菓子、揚げ物)
- 加工肉類(ハム、ウィンナー、ベーコンなど)
- 加糖飲料
カラダにいいとも悪いとも言えない食品群
- 乳製品
- 発酵食品
- 海藻類
- ひまわり油
- サプリメント類
- グルテン含有食品(小麦粉が原料のパン類、麺類、菓子類など)
さいごに
ココナッツオイルは、数年前、ケトン体ダイエットにいい! と日本でも大ブームになりましたが、今ではすっかり影をひそめてしまいましたね。
最新の研究発表(2018年)では、「量を控えるべき食品」軍の仲間入りをしているので、こうした背景があるのでしょう。
食べ物の栄養や機能性成分の研究は、日進月歩です。
常に最新の信頼性のある情報をチェックして、賢く自分自身で、食品を選ぶ目を養っておきましょう。
野菜や果物、きのこ類は、総じて「カラダにいい」ようなので、しっかり取り入れておきたいですね。