ナイアシンは心を落ち着かせるビタミンとして、精神科の治療食などでは10年以上も前から取り入れられていますが、細胞レベルで臓器のアンチエイジングにもなることがわかってきました!
ナイアシンは老化した筋肉を若返らせる?
スイス連邦工科大学の研究で、ナイアシンは、加齢や運動不足で老化した筋肉を、再活性する作用があることがわかりました。
ナイアシンの中でも、「ニコチンアミドリボシド」という物質が深く関わっているようです。
人間を含め、ほぼすべての哺乳類の動物において、加齢とともに、肝臓や腎臓などの臓器や心臓の筋肉は、再生能力が低下してきます。
しかし、ニコチンアミドリボシドは、これらの臓器が損傷した後でも、修復する機能に関与していたのです。
加齢だけでなく、食生活や生活習慣によっても各臓器の老化は進みますが、ニコチンアミドリボシドはそういった現象も抑えてくれるようです。
脳や肌のアンチエイジングにもいい?
研究では、高齢のマウスにニコチンアミドリボシドを与えて経過をみたところ、これらを与えていない高齢マウスと比較して、有意に各臓器の筋力の再生化が進んでいる様子が確認できたそうです。
また脳機能や肌の細胞も活性化しており、カラダ全体を通して、抗老化(アンチエイジング)につながると考えられています。
ナイアシンは以前から精神疾患の予防食として注目されていたビタミンでしたが、このニコチンアミドリボシドが脳機能に影響していたためと言えそうですね。
※参考:『サイエンス』
ナイアシンを食事からとろう!
ニコチンアミドリボシドという長く難しいカタカネ名を覚えておく必要はありませんが、ナイアシンというビタミンB群の一種を、食事から取り入れておくと、精神状態も安定し、各臓器も肌も健康度がUPする!? と覚えておくといいでしょう。
ナイアシンはビタミンB群の1種なので、キノコ類に多く含まれています。
肉類ではラムやマトンなどの羊肉、馬肉、鶏肉、レバー類に多く、魚介類ではカツオ、タチウオ、タイ、サワラ、サケ、イワシ、タラコ、サバなどに含まれます。
他に大豆、小豆、黒豆、エンドウ豆などです。
キノコ類や大豆製品の摂取を増やすだけでも、簡単に取り入れられますね。
さいごに
夏はイライラしやすく、暑さで胃腸などの臓器も機能しにくいので、ナイアシンを含んだ食材を少しでも多く取り入れると、夏バテ予防にもなるでしょう。