ハーバード大学の研究で、毎日の食生活で、野菜や果物の摂取が多い女性ほど、乳がんリスクが低いことがわかりました。
1980年からの大規模調査の結果なので、信頼性がある研究といえるでしょう。
詳細を見てみましょう。
乳がんと野菜・果物摂取の関連性とは?
研究では、1980年に始まった看護師の健康研究に参加した女性約88,000人と、1991年に始まった看護師の健康研究IIに参加した女性約94,000を対象に、4年ごとの食事摂取頻度調査の結果を分析しました。
解析の結果、毎日5.5皿の野菜や果物を摂取する女性は、2.5皿未満しか摂取しない女性よりも、乳がんの発症リスクが11%も低いことがわかりました。
また、乳がんの種類によって、野菜や果物の摂取の効果がそれぞれ違うかどうかを検証したところ、野菜や果物の摂取は、特にER陰性、HER2過剰発現、基底様腫瘍といった悪性の乳がんのリスクを低下することがわかりました。
食物繊維だけではなく抗酸化作用がカギか?
研究では、調査に入る前に、食物繊維の摂取と、乳がんとの関連を調べていました。
有意とは言えないけれども、食物繊維は一応、乳がんのリスクを低下させる傾向があることだけはわかっていました。
そのうえで、野菜・果物の摂取と乳がんのリスクが調査されたのです。
その結果が、前述のとおり、悪性の乳がんリスクを有意に下げているので、野菜や果物に含まれる抗酸化作用やビタミン、ミネラルといった栄養成分の摂取が重要だと考えられています。
※参考:『国際がん学雑誌』
食物繊維だけだと、乳がんの予防としては頼りないかもしれませんが、野菜や果物に含まれる機能性成分や栄養成分は、大いに期待できそうですね。
さいごに
野菜や果物の摂取を、食生活で増やしておくと、乳がんリスクだけではなく、美白作用が望めたり、ダイエット効果が期待できたり、解毒や殺菌に役立ったりと、他にもいろいろな健康&美容作用が望めますね。
いつもの食事に、一皿だけでもいいので、野菜や果物を小鉢一皿分、追加してみましょう。
例え、小さなサラダ一皿でも、毎日の積み重ねが、未来の苦しい病気から救ってくれるかもしれません。